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最終更新日:2025年4月21日
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人文科学ゼミナール(歴史学)
考古資料から過去を読む
日本において考古学は歴史学の一つとして捉えられているが、人類学や遺伝学、年代測定を含む分析科学などの広い隣接諸分野との連携をもとに、多角的手法から「過去」にアプローチする学問でもある。遺跡から出土する遺物は土器、石器、金属器などの道具だけでなく、動植物遺存体や人骨など多岐にわたる。それらからできるだけ多くの情報を読み取り、現在から遠い「過去」を読み取り、またその価値をわかりやすく伝えることが求められる。
本演習は、東京大学構内にある遺跡から出土した遺物を材料に、考古学がどのようなことをやる学問なのかを体験してもらい、その面白さに触れてもらうことを目的としている。東京大学のキャンパスには先史時代から近代までの遺跡が所在しており、手に触れることのできる多くの遺物も所蔵されている。基礎的な知識は講義することになるが、最も大事なのは実際に遺物を観察し、それをレポートにまとめる作業を体験してもらうことである。発掘調査がそうであるように、考古学は経験科学の一つと言える。一般にイメージする考古学とは違って地味に思えるかもしれないが、その作業にこそモノから歴史を復元するという行為の魅力が詰まっていることを感じてほしい。
また本演習の後半では、取り扱った遺物が出土した遺跡を世界の遺跡と比較する試みを行ってもらう。ユネスコ世界遺産による考え方を学び、その普遍的価値についてのグループ発表が課せられる。
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