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最終更新日:2024年10月1日

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文理融合ゼミナール(認知と芸術)

科学と芸術の新しいあいさつ・・・東京都美術館特別展並行プログラム
2023年5月、東京大学伊東研究室は 東京都美術館で「日府展70回特別展 科学と芸術の新しいあいさつ」を日本画府、ミュンヘン工科大学AI倫理研究所、玉川大学脳科学研究所、日本数学検定協会などと共同で主催し、シンポジウムや演奏会も行う。メインキュレータのイジンヨンは小研究室D3だが韓国国立民族博物館での実務経験もあるプロである。本展覧会には担当者を含め本学OBのアーティスト・サイエンティストも複数出品しており 計数工学科名誉教授の杉原厚吉さん、生産技術研究所名誉教授の山中俊治さん、文学部美術史学科名誉教授で「神経美術史」を展開する小佐野重利さんなどの仕事に親しく触れることが出来る。芸術は本質的に文系でもなければ理系でもなく、また文理を問わず一つでも必要な要素が欠けていたら成立しない、ガラス細工の繊細さを持つ。実作者の観点からこれらに触れる。可能なら杉原先生などゲストのご登壇もお伺いし、世代を超えた創造的な交流が出来たらいいなと思っている。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31663
CAS-IC2410S1
文理融合ゼミナール(認知と芸術)
伊東 乾
S1 S2
火曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
最初の2回はオンラインでのガイダンスだが、例年 履修希望者の背景分布、文系理系の割合、音楽経験の深度などの確認に時間を使う。そののち、実習を取り扱う。なお本コマとして独立して履修可能であるが、4限(「新しい音楽の自然哲学」)5限(「作曲・指揮」)と(すべて同じメンバーがゼロから作っている内容なので必然的に)有機的な連関がある。
授業の方法
ガイダンスでは、大枠の説明とともに、履修希望者の背景分布、文系理系の割合、美術や音楽などへお経験の深度などを見、まったく経験がなく関連の準備がなくとも、本学学生であれがなにか本質的な内容を持ち帰ってもらえるよう、カリキュラムをカスタマイズののち、学内外のTAやゲストも参加する実習を行う。
成績評価方法
コースに出席しての実習参加と成果物の提出による。テストは行わない。
履修上の注意
本学入試は芸術科目を課しておらず、専門家育成のカリキュラムを念頭に置いていない。と同時に、本学とくに教養時点の経験から芸術に貢献するOBOGが輩出したのも事実、具体的には夏目金之助教官の「漱石山房」から芥川龍之介以下の俊才が育った事例なども想起されたい。世界を観想する視座というものを経験を通じて共有したい。意識のある学生の履修を期待する。担当者の個人的なケースとしては、理学部物理学科時代の親友が「地下鉄サリン事件」の実行犯となってしまい、その裁判から最終的な段階まで約25年を共に生きる特異な経験を持った。その渦中で上司した書籍(参考書指定)は開高健賞というものを受け、マスメディア上では作家のごとき仕事もコンスタントにするようになったが、担当者は一貫して「生涯一音楽人」である。だが今回のようにラボ学生の「学位展」では芸術上のより広い責任も負う。これはかつて「Bゼミ」で表現領域を超えた芸術専門学生を指導した経験などが反映している。教養のゼミ科目として過不足なく真剣に「表現」と「学術」の関係を各自なりに感じ考えて貰えればと思う。