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最終更新日:2024年10月1日

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文理融合ゼミナール(メディアと芸術)

(偽)実験音楽史/Fake History of Experimental Music
「実験音楽」を「論」として真面目にお勉強することほど、非実験的で、実験音楽の精神に反することはありません。この授業では「実験音楽」を、歴史上の閉じたジャンルとしてではなく、これまで「音楽」と呼ばれてきた営みを問い直し、その外部へと切り開いていくたくさんの事例の開かれたネットワークとして考えます。そして、過去の実践や理論や問題を検討しながら、自分たちでもじっさいに実験を繰り広げることで、あり得たかもしれない実験音楽の作品(「偽実験音楽」)を構想・空想・妄想していきます。そうすることで、これまで「実験音楽」と呼ばれてきた営み自体を問い直し、その外部へと切り開いていくことを目指します。理論的には「偽」という概念と「実験」という概念がどのあたりで重なりうるのかを探っていきます。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31659
CAS-IC2430S1
文理融合ゼミナール(メディアと芸術)
中井 悠
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
01 オリエンテーション 02 問題A:作品・楽譜・ジャンルの外 ジョン・ケージ、クリスチャン・ウォルフ、フルクサス、不確定性、図形楽譜、その他 03+04 実験A 終わるまでわからない演奏、いくつあるか数えられない作品、「音楽」ではない音楽、その他 05 問題B:演奏・楽器・録音の外部 アルヴィン・ルシエ、フィールド・レコーディング、コンロン・ナンカロウ、エレン・C・コヴィト、その他 06+07 実験B 絶対に録音できない音楽、記譜できないものの記録、再生するたびに違う録音、その他 08 問題C:言語・概念・テクノロジーの外部 詩と音楽、言語もどきの系譜、コンセプチュアル・ミュージックの非コンセプチュアルな内実、デーヴィッド・チュードア、ポーリーン・オリヴェロス、アナログ・シンセ、MIDI、MP3、その他 09+10 実験C(外国語もどき、音楽の言語化/言語の音楽化、即興を作曲する/作曲を即興する、アカペラ電子音 楽、ピアノ・タイプライター、その他) 11 問題D:個人・人間・生物の外部 動物・植物・鉱物の音楽、スケールの異なる音、クセとしての曲、隠喩としての「音楽」、その他 12 実験D 一人しか聞こえない音楽、人力アルゴリズミック・コンポジション、他の生物(宇宙人、ウイルス含む)のための音楽、マイクロバイオーム・ミュージック、0.5秒の演奏、1000年の演奏、聴覚障害者のための音楽、その他 13 成果発表
授業の方法
実験音楽の歴史において扱われてきたさまざまな問題系と実践を紹介する講義の回と、それを踏まえてあり得たかもしれない「偽実験音楽」を構想・空想・妄想する実験の回を交互に行ないます。
成績評価方法
出席、参加、発表を踏まえた自己採点
履修上の注意
●これまでの音楽経験はいっさい問いません。 ●また前期課程以外の学生の聴講も歓迎しますが、実験と発表に参加することが条件です。 ●夏に集中講義として開催される足立智美さんの「楽譜とパフォーマンスと文化ージョン・ケージの場合」につながる内容かもしれません。
実務経験と授業科目の関連性
これまで制作してきた作品は以下のウェブサイトを参照してください: http://nocollective.com/*****