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最終更新日:2024年3月15日

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初年次ゼミナール理科

モーションコントロール入門---ロボットや車両を上手に動かす科学
すでに高校の物理で習ってきたように、目の前のものから、天体に至るまで世にあるものは力学に関する物理法則にしたがって動いている。ニュートンにより提唱 された力学の法則は数学的表現では、時間に関する二階の微分方程式の形をとり、ものをうまく動かすために、その微分方程式に基づく「動的な性質」を理解し 取り扱うことが重要になる。ものの「動的な性質」に着目して対象をモデル化し、状態を計測し、リアルタイムに情報を処理して、入力をうまく決め、「思った ように物を動かす」一連の手法を制御という。ここでは、倒立振子という、そのままでは倒れてしまうものを例題に、上手にものを動かすモーションコントロー ル=運動制御について、グループでの議論、数値計算、実験を通じて学び、数式に基づいて論理的に考えることの大切さを体験することを目的とする。

講義内容を説明した以前(2020年4月)の動画を参考資料として、暫定的にお示しします。以下のリンクでご覧ください。
https://drive.google.com/*****(g.eccアカウントが必要です。)
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31616
CAS-FC1520S1
初年次ゼミナール理科
古関 隆章
S1 S2
水曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
講義は、現時点で対面で行う予定ですが、状況によっては、COVID-19感染防止対策のため、オンラインに移行する場合もあります。詳細情報は、適宜LSM上で更新しご連絡します。 [☆] 授業計画(昨年度 2021年の進行を参考に暫定計画 適宜更新予定)  (01) 4/6 全体ガイダンス (02) 4/13 サイエンティック・スキル講習 (教養学部担当 自習) (03) 4/20 (水) 文献検索実習 +「第1回目 モーションコントロール入門」  (担当教員 古関・ TA) 制御工学入門: 講義:「ダイナミック」に考えることの重要さ! 制御工学とは? 運動制御は我々の生活にどのように役立っているか? 制御の難しさと面白さ この授業の進め方 講義: 工学への数学応用は「思考の節約=手抜き法」である! (04) 4/27 (水) 「第2回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 大西・TA) PC演習: Google, OPACなどを用いた検索方法(TA)      MatLab登録方法(TA) と使い方 講義:運動制御技術の魅力:最先端研究の現場から (05) 5/11 (水) 「第3回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 古関・TA )   講義:  質点の力学 微分方程式としての運動方程式 賢い手抜き法I: 運動方程式と運動の軌跡: 線形微分方程式の解法      Matlab Octaveによる運動軌跡の数値計算-1      +クラウドへのファイルの保管、 オンラインofficeの使い方演習 (06) 5/18 (水) 「第4回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 古関・TA)   講義と演習: 賢い手抜き法II:   Octave/Matlab 演習続き:     運動方程式の記述を状態変数法に変換し、数値計算で運動軌跡を計算する方法 (07) 5/25 (水) 「第5回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 古関・TA)   演習: 賢い手抜き法 III:   信号の流れを図で表現する方法   演習: 二次系の応答計算 (08) 6/08 (水) 「第6回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 古関・TA)   振動(ばね)と減衰(ダンパ)の数学表現---複雑な現象を身近にある簡単なモデルに                     あてはめて考える手抜き法   複雑な現象を身近にある簡単なモデルにあてはめて考える計算法   演習: 二次系の応答計算  続き    臨界制動条件    Googledocsの数式ツールについて (この日は、数値計算が中心だが、実験機:ビュート・バランサの配布と班メンバの顔合わせをしたい。) (09) 6/15 (水) 「第7回目 モーションコントロール入門」 (担当教員 古関・TA)   非斉次方程式解二次系の応答計算+共振現象   (二次系の周波数特性 Bode線図 (特に電気回路のインピーダンスとして))   <実験>ビュート・バランサの使い方と、デフォルト設定での挙動の観察  (10) 6/22 (水) 「第8回目 モーションコントロール入門」    振子現象と倒立振子:安定な系と不安的な系   <実験>班での制御パラメータを変化させた試行と班ごとの課題設定、取り組み (11) 6/29 (水) 「第9回目 モーションコントロール入門」  (担当教員 古関・TA)     不安定な系のフィードバックによる安定化制御(と simulink: Plan-B 数値実験となってしまった場合)    <実験>実験結果の整理、プレゼンテーションの準備  (12) 7/06 (水) 「第10回目 モーションコントロール入門」(担当教員 藤本・TA)   特別講義 (13) 7/13(水) 「第11回目 モーションコントロール入門」  (担当教員 古関・TA)グループ成果発表と討論
授業の方法
序盤は、高校で学んできた物理や数学の知識をもとに、動的なシステムの理解を深めるための入門的な講義を行う。推薦参考書、webからダウンロードした電 子版のテキストやスライド配布資料などを自習に活用しながら、講師の話を聞き、TAの支援を得て練習問題をやりながら、運動方程式の基本となる微分方程式 の表現や典型的な解法、それらを簡単に扱うためのラプラス変換という演算子法などの実用的に有用な手法を体験する。  中盤には、パーソナル コンピュータを用いて、その上にある「制御系CAD」と呼ばれる計算に便利なアプリケーションを用いて、グループワークを行う。動的システムのモデルを記 述し、時間的な波形や周波数応答などを、実際に自分で数値的に計算し、様々なグラフを描く体験を通じて、動的なシステムの取り扱いや制御器を設計するとい う作業を、数値シミュレーショの中で仮想的に体験し、グループ内での議論や講師、TAとの議論を通じて、制御の面白さを感じながら、序盤で座学を通じて学 んだ物理数学的基礎や動的なシステムの取り扱いの科学に関して、さらに理解を深める。  終盤には、グループごとに簡単な運動制御実験の中 で、実際に制御器の設計を実体験し、理論との相違や実世界における設計や計測の難しさを体験する。それらのシミュレーションや実験の結果を比較しながら、 グループの検討の成果を、レポートと発表資料の形にまとめる。最終日に小さな「研究発表」を自分たちで行い、グループ相互の質疑を体験する。
成績評価方法
初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。
履修上の注意
本年度は対面での講義を予定しておりますが、不確定性もあります。 itc-lmsへのコメントの書き込み、古関へのemail(アドレスは古関隆章の公式HP等で入手可能)、あるいはオンライン講義の際のテキスト・チャットなど、必要なことは遠慮なく電子的手段でご連絡ください。 (学生主体で授業を進めるため、特別な事情等で欠席せざるをえない場合は、事前に必ず教員に連絡してください。)