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最終更新日:2024年4月22日
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人文科学ゼミナール(哲学・科学史)
クリティカル・シンキングと美的観点
第一義的には、批判的論理思考(critical thinking)の方法を学び、公正な議論のやり方を体得する。その手掛かりとして、「論理的観点」と「美的観点」の類縁性を利用する。内容的素材として、第二次世界大戦、とくに原爆投下に対する既出の賛否両論を用いる。
第二義的には、歴史的知識の習得。とくに、現在の文化・政治・経済の枠組みをいまだに制約している第二次世界大戦の経緯について、最低限の知識・意見を身につけることを目標とする。とくに、倫理的・政治的観点に偏って一面的になりがちな戦争像を、「論理的」「美的」にとらえ直すことにより、複眼的な歴史観・人間観を発展させる端緒としたい。
なお、戦争を「美的」に見るという(映画・小説などではありふれた)態度は、一般的に標榜すると「不謹慎」と評されがちである。戦争をあえて「論理的」に考える場合も、同様の道徳的非難を受けることがある。「不謹慎」であるとはどういうことか、メタ・クリティカルシンキングの領域まで考察を広げ、科学技術社会論(STS)や環境美学への導入も試みる。
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