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最終更新日:2024年10月1日

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文理融合ゼミナール(認知と芸術)

『芸術と感性の認知神経科学』
【注意】この授業は、開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意してください。

集中講義の日程:8月3水,4木,5金,6土の4日間
開始・終了時間:基本的に各日午前10時〜午後3時
(初日にそれ以降の日のスケジュールをお伝えします)
※4/27シラバス更新
※授業教室:K402教室(7/27追記)

本講義では、認知神経科学と心理学との学際領域のひとつで、近年盛んに研究が行われている芸術と感性の認知神経科学について学びます。「物をどう見ているのかを知らねば、それを表現することはできない。ゆえに画家は知覚の科学者である」とも言われるように、芸術技法と知覚・認知の仕組みには共通点が多いです。芸術や感性を手がかりとすることで、知覚・認知システムの基本的な知識と、その背後にある脳機能への理解を養います。多様なテーマをふくむ芸術と感性の分野を、主な3つの過程 1)知覚と認知の過程、2)意味づけと価値づけの過程、3)創作と創造の過程に分け、関連する作品を紹介しつつ、各過程を神経美学、実験美学、芸術心理学などの基礎から最新の研究データをとおして理解することを目指します。認知神経科学と心理学の観点から芸術と感性を読み解く一方、芸術の技法や感性についての人文学的考察を利用して認知とこころ、さらにその背後にある脳機能への理解を養うことを目指します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31589
CAS-IC2410S1
文理融合ゼミナール(認知と芸術)
石津 智大
S1 S2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
【オリエンテーション】(1回) 【知覚・認知からみる芸術】(2~5回)  芸術・美的感性の科学を学ぶための脳の基礎的な知識を学ぶ。その後、作品の物理的特徴(線、色、運動など)と知覚の仕組みとの対応関係を取り上げる。絵画の技法が視覚の仕組みの特性に則っていることを学ぶことで、作品を新たな角度で観賞することと、知覚の仕組みの理解を深化させることを目指す。また他の芸術様式、舞踏、音楽、詩歌を取り上げ、各様式の認知や美的判断について学ぶ。さらに、美醜などの判断の脳機能について神経美学研究にふれ、作品の認知モデルと、その脳機能を学ぶ。 【意味づけ・価値づけからみる芸術】(6~8回)  作品の物理的特徴とは直接関係のない情報(価格、口コミ、SNSや著名人のお墨付きなど)によって、「アートの価値」が形成され、柔軟に変化し、社会に共有されていく仕組みを学ぶ。口コミ効果、所蔵先・解説文などの文脈効果、同調バイアスと流行り・廃りなどを踏まえ、価値が形成、修飾される仕組みと、その脳内機構について学ぶ。また逆にプリミティブアート、頭足人、洞窟壁画などの題材をとおして、人類に普遍的にアピールするものについて考える。 【創作・創造からみる芸術】(9~11回)  創造性について芸術家の認知過程と脳内基盤、専門家のエキスパート知覚の特殊性について、即興演奏などを題材として学ぶ。さらに精神疾患や脳損傷による作風や創造性の変化について、パーキンソン病など臨床例を示しながら解説する。顔・人物像は最も数の多い創作テーマである。西洋画、浮世絵、写真、日米マンガ、化粧、さらに先史土偶など、様々なメディアの表現をとおして、顔・人物表現と与える印象の関係について学ぶ。また、日本美術で特に強調される空白や「間」の表現なども扱う予定。 【注目されるトピックス】(12~14回)  1) なぜ悲しい音楽を楽しめるのか?悲劇やホラー作品などとともに「仮想の恐怖」を考える。2) 脳研究+美術史学の神経美術史学、認知科学+芸術学の認知芸術学や神経美学、作家と神経科学者のコラボレーションなどの実例をとおして、領域横断の可能性を学ぶ。3) 道徳美や身体醜形恐怖症などを取り上げ、芸術の枠をこえて感性認知がわたしたちの生活に与える影響を考える。 【まとめ】(15回)  なお、受講人数、進行度、理解度によって内容を変更、前後させる場合がある。新型コロナウィルス感染症の状況次第で、ワークショップ、アーティストによるオンライントーク、展覧会見学などを行うかもしれない。
授業の方法
講義・小演習(新型コロナウィルス感染症の状況次第ですがワークショップ、アーティストによるオンライントーク、展覧会見学など検討しています)
成績評価方法
レポート:70%、授業への参加状況(出席状況、発言、ミニレポート):30%
履修上の注意
検討中