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最終更新日:2026年10月16日

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現代工学基礎Ⅰ

流体工学入門 -流れが拓くものづくり-
液体や気体の「流れ」を理解し制御する工学分野である流体工学は、生体内の血流のような微小なスケールから航空機や更には海洋の流れのような巨大なスケールまで様々な対象に展開され、科学技術による豊かな社会の実現に貢献している。本講義では、一見とらえどころのない「流れ」の運動を取り扱う流体力学の基礎を解説した後に、流体力学が活用されている様々な工学応用のトピックスを紹介する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31502
CAS-GC1D82L1
現代工学基礎Ⅰ
杵淵 郁也
S1 S2
木曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
4月9日 ガイダンス 4月16日 流体力学の基礎1 4月23日 流体力学の基礎2 4月30日 流体力学の基礎3 5月14日「宇宙環境での気液二相流体」(航空宇宙工学科 姫野 武洋) 重力がほぼ消失する地球周回軌道上では比重差を利用して液体を操ることが難しくなり、代わりに表面張力や濡れ性の影響が卓越する。本講では、地上と異なる加速度環境での液体挙動について、流体力学の相似則に基づき、模型実験や落下試験および数値シミュレーションを上手に使って予測する実例を紹介する。 5月21日「熱流体工学における逆問題と機械学習の応用」(工学系研究科 機械工学専攻 長谷川 洋介) 近年では、計算機の性能や計算力学の発展に伴い、複雑な流動現象をシミュレーションによって忠実に再現することが可能となりつつある。しかし、通常のシミュレーションでは事前に物体の形状や流れの境界条件が与えられている必要がある一方、現実の問題の多くはこれらが不明な逆問題となる。本講義では、形状最適化や限られた計測情報に基づく流れ場の推定などの熱流体工学で見られる様々な逆問題を紹介するとともに、近年応用が期待されている機械学習の適用事例を紹介する。 5月28日「飛行機の空力と音」(航空宇宙工学科 今村 太郎) 飛行機は機体周りの空気の流れをその形によって制御し、その制御を通じて飛行します。同時に、機体が空気中を移動する際には音が発生します。これらの現象はいずれも流体力学に基づくものであり、本講義ではこれらについて学びます。 6月4日「データ駆動型アプローチによる反応性熱流体解析」 (航空宇宙工学科 中谷 辰爾) 航空宇宙推進系では化学エネルギー、熱エネルギーを運動エネルギーに変換する過程において生じる反応性熱流体の燃焼不安定性の励起などの非定常複雑現象がある。計測や解析結果を通じた機械学習を応用したデータ駆動型解析による現象の低次元化や物理過程に基づく学習により現象を解明する基礎や応用について説明する。 6月11日「ナノスケールの流れ」(機械工学科 杵淵 郁也) カーボンニュートラルを実現するために必要とされる水素の活用や二酸化炭素回収技術の開発のためには、多孔体材料や高分子材料をはじめとする微細な空間内の流れの理解に基づくデバイス設計が不可欠です。微細な空間では、通常の流体力学とは少し異なり、分子論的な視点に立って流れを解析する必要が生じます。本講義では、微細スケールの流れに関する基礎と応用を紹介します。 6月18日「海洋物理における流体力学」(システム創成学科 小平 翼) 本講義では、海洋を舞台としてエネルギー資源や生物資源の開発、船舶による貨物の輸送などを行う上で重要となる波浪や海流といった海の流体現象の基礎を学び、どのような技術が現在社会で活用されているか紹介する。理論、室内実験、数値計算、現場観測といった幅広い内容を取り扱い、地球環境および社会活動に重要な海について流体力学的な観点から議論する。 6月25日「海洋再生可能エネルギーにおける流体力学」(システム創成学科 平林 紳一郎) 日本の周辺に広がる広大な排他的水域には波、海潮流、洋上風力などの豊富な再生可能エネルギー資源が存在する。本講義ではこれらのエネルギー資源を活用する過程において出てくる流体現象を取り上げ、理解を深めるとともに、安全性や効率性向上に向けた設計、運用における流体の役割について議論する。 7月2日「船舶における流体工学」(システム創成学科 宝谷 英貴) 四方を海に囲まれた日本において、船舶は古くから利用されてきている特に重要な人・モノの移動手段のひとつである。本講義では、海洋中を航行する船舶周りの流体現象の基礎を実験映像等を交えながら紹介し、また、船舶の安全かつ効率的な運用に向けて流体がどのように利用・制御されているのか、流体力学的な観点から議論する。 7月9日「水素社会における反応性流体」 (機械工学科 李 敏赫) 本講義では、化学反応を伴う流れ(反応性流体)の基礎を学び、エネルギー分野におけるその応用について考えます。従来の化石燃料と未来の水素・アンモニア燃料、それぞれの利用プロセスにおける反応性流体現象を理解し、持続可能な社会の実現に向けた解明の重要性を議論します。 7月23日 期末試験
授業の方法
講義は原則として対面で行う。ただし、初回のガイダンス(4月9日)のみオンラインで実施する。
成績評価方法
期末試験(80%)および授業への参加状況(20%)により評価する。
履修上の注意
高校物理(力学)に相当する知識を有すること。