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最終更新日:2024年10月1日

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文理融合ゼミナール(メディアと芸術)

動きと静止の近代視覚文化
動画共有サイトや各種SNSに見られるように、現代人の生活を取り巻く情報のなかでは、動画=動く映像が極めて重要な位置を占めています。しかし、大衆文化における動く映像の原型といえる映画の仕組みに目を向けてみれば、それは現実の時間の流れを切断し静止させる瞬間写真に基づいています。19世紀に発明された映画は、動きと静止の関係をめぐる様々な技術的・科学的・文化的な関心と実践の絡み合いから生まれてきたメディアだったのです。そして、静止写真を動かす実写映画に限らず、止まった絵を動かすアニメーションや、絵を複数並べることで動きを描写するマンガなども含め、近代の視覚文化の多くは、動きと静止の関係に立脚し、そこから魅力を生み出していると考えられます。この授業では、「視覚文化論」や「メディア考古学」と呼ばれる研究の観点を学びつつ、映像文化のルーツともいえる光学玩具や初歩的な映像作品を実際に制作することを通して、近代的なメディア体験への理解を深めることを目指します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31497
CAS-IC2430S1
文理融合ゼミナール(メディアと芸術)
三輪 健太朗
S1 S2
金曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
近代の視覚文化についての探究を、講義とワークを組み合わせて進めます。ワークでは、アニメーションの原理を説明するために現代でも引き合いに出されることの多いパラパラ漫画やフェナキスティスコープのような光学玩具、あるいは初歩的なアニメーションの制作などを行い、それぞれのメディアのあり方を体感的に理解します。その上で、近代視覚文化についての基礎的な講義から、発展的な研究論文の紹介・講読などを行います。 下記のようにいくつかの論点とそれに関連するワークを計画していますが、受講者の人数や関心、また進度に応じて内容や順序は適宜調整します。 01 ガイダンス 02 講義:ニューメディア論と文化史 03 ワーク:映像制作 04 講義:アニメーションとコマ撮り 05 ワーク:光学玩具制作 06 講義:魔術と科学 07 ワーク:光学玩具制作 08 講義:残像現象と仮想的なイメージ 09 ワーク:光学玩具制作 10 講義:映像文化と視覚的無意識 11 ワーク:映像制作 12 講義:瞬間写真とアニメーション 13 まとめ
授業の方法
講義とワークを組み合わせて進めます。
成績評価方法
授業への積極的な参加と課題等の提出物から総合的に評価します。
履修上の注意
あくまでも、実践を通してメディアへの理解を深め、主題である動きと静止をめぐる理論的な考察を行うことが狙いですので、授業内で行うワークは初歩的なものです。映像制作の技術的な向上を指導する授業ではありませんので、ご注意下さい。したがってまた、これまでの制作経験の有無は一切問いません。ただし、ワークや課題に欠かさず取り組む積極性は必要です。 ワークのために履修者各自に用意してもらいたい機器としては、スマートフォンやタブレットPCなどのカメラ付き携帯機器で十分ですが、もしそれらも所持していないという場合はご相談下さい。その他、一般的な文具等の持参を求める場合もありますのでご承知おき下さい。 なお、履修希望者が20名を大幅に超えた場合は、初回授業で指示する提出物をもとに人数制限を行う可能性がありますので、初回のガイダンスには必ず出席するようにして下さい(前述の通りこれまでの制作の経験は一切不問としますので、選抜にも影響しません)。