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学術フロンティア講義 (数理科学の研究フロンティア:宇宙、物質、生命、情報)

数理科学の研究フロンティア:宇宙、物質、生命、情報
本講義では,宇宙の起源,物質の起源,生命の進化,情報と人工知能などの現代科学のフロンティアを,最前線の若手研究者が数理科学という切り口で俯瞰する.授業担当教員がモデレータとなり,理化学研究所の若手研究者をゲストに招き,以下の話題を議論する.ゲスト氏名と話題は,榎戸輝揚「宇宙線で紐解く自然界」,金子善宏「地震現象を計算する」,入谷亮介「生物現象とその動態を数理で理解する」,鮑園園「結び目のトポロジー」,大同暁人「物質の中のトポロジー」,松浦俊司「量子コンピュータの実用化に向けて」,瀧雅人「学習するコンピュータの知能」である.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31491
CAS-TC1100L1
学術フロンティア講義 (数理科学の研究フロンティア:宇宙、物質、生命、情報)
河東 泰之
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
4/5, 4/19 榎戸輝揚「宇宙線で紐解く自然界」 地球に降り注いでいる高エネルギーの粒子「宇宙線」は,発見から1世紀以上になります.宇宙線は物質が何からできているかを探求する素粒子物理学の基礎となり,X線やガンマ線で宇宙線の誕生の現場を見る高エネルギー天文学にもつながりました.最近では,宇宙線が地球の気候変動に関わる可能性が議論されたり,宇宙線シャワーを使ってピラミッドを透視したり,雷雲と宇宙線との相互作用が観測されたり,月面の水資源探査にも応用されようとしています.この講義では宇宙線を通してみる自然界を紹介します. 4/26,5/10 金子善宏「地震現象を計算する」 地震学とは,地震の発生過程,それに伴う現象や地球の内部構造を解明する学問です.地震の研究は,観測,室内実験,理論や数値計算などの多岐に渡るアプローチを使って行われています.地震現象を理解する手法の一つとして,大型計算機を活用した数値計算(シミュレーション)があり,例えば,大地震の断層破壊過程,地震により励起された大気波の伝播,スロー地震と大地震の相互作用などの研究分野に大きく貢献しています.この講義では,地震や断層破壊の基礎知識を解説し,上述した数値計算に基づく最近の研究を紹介します. 5/17, 5/24 入谷亮介「生物現象とその動態を数理で理解する」 生物を生物らしいものにする現象に,死亡と増殖があります.本講義では,生物のこの現象を数学を用いて表現するための方法を説明します.次に,その方法を採用したことでどういう推論が可能になるのか,実務としての有用性と概念上の意義を,説明します.また,多種多様な生物の現象について,それがどのように数理的に理解され,生物学として解釈されるのか,具体例を交えて講義します.特に,高校や大学で学ぶ数学のおかげで,生物の色々なことがわかるということを伝えたいと思います. 5/31, 6/7 鮑園園「結び目のトポロジー」 図形の形や性質を調べる学問は幾何学と言います.トポロジー(位相幾何学)はやわらかい幾何学と呼ばれ,図形の``連続的な”変形で変わらない性質を研究します.曲線,曲面,3次元空間などなど,様々な研究対象があります.この講義では空間中の結び目(もつれたひも)についてのトポロジーを紹介します.「数学で結び目の結び方を研究するの?できるの?」「ひもは数学の言葉で言うと曲線ですよね?なんでわざわざ結び目という表現を使うの?」,皆様はきっと色々な疑問を持つと思います.この講義の第一回目ではトポロジーの基本的な考え方,数学の対象としての結び目を紹介し,そしてどのような問題を考えられているかについて話します.1980年代前半Jones多項式とその後一連の量子不変量が発見されたことで,結び目理論は大きく発展を遂げました.Vaughan JonesはJones多項式の発見で1990年のフィールズ賞を受賞しました.講義の第二回目ではJones多項式を例にして量子不変量の一側面について話します. 6/14,6/21 大同暁人「物質の中のトポロジー」 物質の様々な性質を理解することを目指す物性物理学において,近年急速に発展した考え方の一つが「トポロジー」による物質の理解・分類学です.本講義ではいわゆるトポロジカル物質であるトポロジカル絶縁体や超伝導体について平易に紹介します. 6/28,7/5 松浦俊司「量子コンピュータの実用化に向けて」 量子コンピュータは通常我々が使っているコンピュータとは異なる原理(量子理論)によって動いており,スーパーコンピュータですら現実的に解くことが出来ないような問題でも比較的短時間で解いてしまう可能性があります.以前は理論上の話でしかなかった量子コンピュータだが,最近になって国や大学,企業がその開発に非常に力を入れる様になり,その開発環境は5-10年前とは全く異なったものとなっています.この講義では量子計算の基礎から始め,現在の量子コンピュータがどこまで進んだのか,今後どのような課題があるのかを説明します. 7/12, 7/19 瀧雅人「学習するコンピュータの知能」 深層学習の発展によって,人工知能の研究は10年で飛躍的に進展しました.この講義ではまず,機械学習・深層学習の基本的な仕組みを説明します.それにより,巨大な統計モデルと現代の計算機能力の組み合わせが,いかにコンピュータ上の知能の実装に繋がっているのかについて理解します.その上でさまざまな応用事例,そして興味深い実験的観測事実や,あるいは深層学習の未解決問題について紹介します.また深層学習の獲得したパターン認識能力が実際の神経情報処理とどの程度似ているのかに関する,計算神経科学の研究成果についても紹介します. 授業時間の後に全履修者が参加・共有できる形で質疑応答の機会を設ける.
授業の方法
授業担当教員がモデレータとなり、理化学研究所の若手研究者をゲストに招き、それぞれの話題を議論する。Zoom を用いてオンラインで行うが,教室でも参加できる.
成績評価方法
出席の把握のため、毎回、質問感想等をミニレポートとして提出してもらう。出席状況により合否を評価する。
履修上の注意
特になし
実務経験と授業科目の関連性
理化学研究所における勤務経験を有する研究者をゲストスピーカーとして迎え、実務経験を活かして、宇宙、物質、生命、情報についてオムニバス形式で講義する。