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最終更新日:2024年4月22日

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全学自由研究ゼミナール (20年先輩のリアルを知りにいく −きくこととつたえることのワークショップ)

20年先輩のリアルを知りにいく −きくこととつたえることのワークショップ
◆ゲスト講師
浅利雅士(楽天株式会社)
〜2003年東京大学教育学部卒。数社での勤務経験のなかで、他人の話を聞いてサービスを考えたり、社内のメンバーの話を聞いてプロジェクトマネジメントに活かしたりする作業を多く行ってきたそうです。自身でもさまざまな研修やワークショップに参加し、他人の話を聞くということを大事にしてきたという経験を活かし、ご協力いただいています。〜

<概要>
このゼミでは、受講者の多くのみなさんよりおよそ20年先輩である東大卒業生に会いに行き、入学からこれまでの20年間を振り返るような話をきいてきてもらいます。仕事の話やプライベートの話、趣味の話などなど、何が話題の中心になるかわかりませんが、話をきいてきた上で、みなさんにゼミでその話を共有していただきます。受講生一人が卒業生一人の話をききにいき、クラス全体できいてきた話をできるだけ、そのまま伝えるという作業をします。最終的には受講者数と同じ数だけの卒業生の過去20年の話をできるだけ知っている状態になることを目指しています。 

さて、「きく」ということをあなたは普段どれくらい意識的に行っているでしょうか。また、他人の話をどれくらい「きく」ことができているでしょうか。そして、他人の話を聞く際に、どのような姿勢で、どのような考えを持って聞き、どのようなリアクションをしているのでしょうか。

卒業生の話をききに行く前に、このゼミでは、「そもそも私は他人の話をどのようにきいているのだろうか」という、素朴な疑問を基に、自分自身がどのような話のきき方をしているかを徹底的に知ることを目指します。「正しい」聞き方やコミュニケーションスキルを磨くというようなことを目指しているわけではありません。もしかすると、このゼミを受けたあとに、受講者の皆さんそれぞれにとっての「正しいきき方」や「より良いきき方」というものができるようになるかもしれません。が、それ自体はこのゼミの目的ではありません。あくまで、自分のきき方の「現在地」を知る、それがこのゼミの目指すところです。

<授業の目標>
•自分が他人の話を聞くときに、どのように聞いているかを知る。
•話の聞き手の姿勢や態度が話し手にどのような影響を与えるかを知る。
•話し手、聞き手によって、話の内容がどのように変化するかを理解する。
•自分が持っているフレームワークや仮説から離れて他人の話をきけるようになる。
•相手の話に対して、要約を試みたり、評価をしたり、アドバイスをしたりせずにきけるようになる。
•一緒にゼミに参加する人の話をできるだけありのままきく。
•できるだけ多くの先輩の東大入学後からこれまでを振り返った話を知っている状態になる。
•“20年先輩”から聞いた話を、他人に伝えられるような形でまとめる。


<ゲスト講師からのメッセージ>
駒場を離れてから、だいたい20年くらいになります。自分も周りの友人も、本当に多様な人生を歩んでいます。 大学生の頃には、卒業後の生活にこんなにも多様なストーリーがありうるなんて全く想像もつきませんでした。

仕事の肩書だけを見れば、民間企業で働いていたり、起業していたり、 弁護士だったり公務員だったり研究者だったりします。でも、どんなことを得意として働いているか、それまでどんな経験をしてきたか、それを純粋にきいてみると、それぞれに全く異なる多様な働き方・生き方があったりします。そうした先輩のリアルを駒場の頃の僕が知っていたら、今とはまた異なるかたちでの人生の選択があったかもしれない。そんな思いからこの講義を企画しました。

みなさんにはこの13回の講義を通じて、できるだけ多くの先輩のできるだけリアルな卒業後のストーリーを知ってほしいと思っています。しかも、先輩の”かっこいい”プレゼンテーションや完成されたインタビュー記事からではなく、みなさん自身が話をききにいき、この場所でシェアすることを通じて。そうすることで、できるだけリアルな部分が残った、みなさんからの距離が近いストーリーが知れるんじゃないかと思っています。

ただし、「話し手が言いたいことは何か」と要約することに集中したり、事前に立てた仮説を検証したり、内容の良し悪しや優劣をジャッジしたりするようなききかたでは、そうした話はとらえられません。だから、どうすればありのままの話がきけるのかを数回に渡って一緒に考えるところから、講義をスタートしていくつもりです。 その後、僕たちが用意した先輩リストの中からみなさんに対象を選んでもらい、各々でストーリーをきいてきてもらおうと思います。その結果をここにいるみなさんが何らかの方法でシェアしあって、 結果としてみなさんができるだけ多くの先輩のリアルを知っている状態になる。というのが理想の進み方です。

基本的にはこの手順通りに、事前に毎回やることを決めて進めていきますが、 様子をみながら変えていく可能性はありますのでご了承ください。

また、きくゼミといっても、インタビューのテクニックの講義ではないですし、 先輩から将来へのアドバイスをもらおうというものでもないです。なので、すぐに役立つ類の話はないかもしれません。 でも、人の話をじっくりきいてみることやその話をもとにみなさんで対話することを通じて、何かが強く心に残るだろうということだけは保証します。

概要は以上です。これから約3ヶ月間、20年のリアルを一緒に味わってみましょう。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31472
CAS-TC1200S1
全学自由研究ゼミナール (20年先輩のリアルを知りにいく −きくこととつたえることのワークショップ)
高橋 史子
S1 S2
水曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回 ガイダンス+自分のきき方に意識的になる ●全体ガイダンス ●自分のきき方、について知るためのグループワーク 参加者同士のインタビュー&フィードバックを通じて、自分が今どんなきき方をしているのかについて客観的な視点から学びます。 第2回 色々なきき方を試してみる:第1回 ●きくこと、について学びを深めるグループワーク 参加者同士のインタビュー&フィードバックを通じてきくこと、について様々な方法を試し、自分のきき方の癖や、きき方の変化によって相手から話してもらえることの違いについて学びます。 第3回 色々なきき方を試してみる:第2回 ●きくこと、について学びを深めるグループワーク 参加者同士のインタビュー&フィードバックを通じてきくこと、について様々な方法を試し、自分のきき方の癖や、きき方の変化によって相手から話してもらえることの違いについて学びます。 第4回 色々なきき方を試してみる:第3回 ●きくこと、について学びを深めるグループワーク 参加者同士のインタビュー&フィードバックを通じてきくこと、について様々な方法を試し、自分のきき方の癖や、きき方の変化によって相手から話してもらえることの違いについて学びます。 第5回 伝え方による違いを知る ●文章にまとめることについて学ぶグループワーク 講師が過去に行ったインタビュー文字起こしを利用して複数の要約方法を試すことで、伝わり方の違いについて学びます。 第6回 伝え方による違いを知る ●文章にまとめることについて学ぶグループワーク  *講師が過去に行ったインタビュー文字起こしを利用して複数の要約方法を試すことで、伝わり方の違いについて学びます。 第7回 「きく・伝える」を仕事にしている人の話をみんなできく ●インタビューを仕事にする人のお話をきくトークセッション インタビューとその伝達を仕事で行っている方を数名お呼びし、どんなことに気をつけているか、何を大切にしているかなどを伺いたいと思っています。 第8回 きいたことを人に伝えると何が起こるのか、を知る ●参加者同士のインタビュー原稿について感じたことをシェアするワーク きく・書いてみるという経験がどんなものだったか、自分がインタビューされたものや他の人のものを読んでどんなことを感じたか、などをシェアしあい、きくこと・書くことについての理解を深めます。 第9回 先輩インタビューの準備 ●先輩インタビューの質問検討、ロールプレイング 先輩インタビューに先立ち、どのようにインタビューを始めるか、どんな質問を投げかけるかなどを検討します。 第10回 先輩インタビューのための相談会 ●主に先輩インタビュー後のまとめ方などについて相談会を行います。 第11回 休講 第12回 先輩インタビューの結果をシェアする:第1回 ●先輩インタビューの結果をもとにしたダイアローグ 各自のインタビュー結果を全員が読むこと及びそこからの気づきをシェアすることを通じて、各々のキャリアについての考えや、きき方・つたえ方についての学びを深めていくことを狙います。 先輩インタビューの結果書き起こし及び自分以外の分の読み込みは、事前の宿題とする予定です。 第13回 先輩インタビューの結果をシェアする:第2回 ●先輩インタビューの結果をもとにしたダイアローグ 各自のインタビュー結果を全員が読むこと及びそこからの気づきをシェアすることを通じて、各々のキャリアについての考えや、きき方・つたえ方についての学びを深めていくことを狙います。 先輩インタビューの結果書き起こし及び自分以外の分の読み込みは、事前の宿題とする予定です。
授業の方法
学部の方針に沿って行う (第1・2回はオンライン、第3回以降は対面実施(2022.1.26時点))
成績評価方法
8割以上の出席。30分以上の遅刻は欠席扱いとします。 各回の振り返りや課題などに取り組み提出すること。文字にして共有してもらいたいと思います。
履修上の注意
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