学部前期課程
HOME 学部前期課程 社会科学ゼミナール(法・政治)
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2025年4月21日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

社会科学ゼミナール(法・政治)

近世相撲史料を読む
「歴史と伝統」はいかにして語られるのか。我々は歴史を直接に知覚することはできず、多くの人の眼と手を介して伝えられた限られた材料を通して覗き見る。歴史の伝承にはさまざまな意図や無意識のバイアスが介在し、それが複雑に積み上がって我々を絡めとろうとする。そのような「歴史」から自由であるためには、歴史学のからくりを知る必要がある。歴史に囚われないためにこそ歴史を学ぶ、そのための聊かお気楽な練習問題として、本ゼミナールでは近世後期の大相撲興行に関する史料を題材として取り上げ、史料を判読し内容を理解し、関連情報を精査して歴史的文脈の中に位置づけ、現代との間の距離を測定する、という歴史学の基礎的なスキルを例示的に学ぶ。その際、史料の成立と伝存の経緯に十分な注意を払うこと、各種データベースの利用方法に習熟することを重視する。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31426
CAS-IC2110S1
社会科学ゼミナール(法・政治)
新田 一郎
S1 S2
月曜4限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
題材として、①嘉永・慶応の勧進相撲興行に関する史料、②文政・天保の上覧相撲に関する史料、のいずれか(もしくは両方)を取り上げる。いずれを採るかは、ガイダンスの際に参加者の意見を勘案して決定する。手書きの史料の画像データをテキストとして用い(テキストとして用いる史料画像の入手方法は、ガイダンスの際に指示する)、まずは判読し書き起こすことに始まり、史料から何がわかるか、より深くわかるためにはどのような情報が必要かを探りつつ、近世後期の大相撲が置かれていた社会的環境について考究する。なお、履修希望者が10名を超えた場合、小テストを課して選考することがあるので、初回授業(ガイダンス)に必ず参加すること。受講許可は第2回目までにUTOLにて告知する。
授業の方法
テキストの会読、担当教員と参加者との応答、参加者同士の討論によって進行する。参加者には、テキストの担当部分をできる限り判読し、理解のために必要なことがらについて可能な限り調べてくること、わからなかったことについて「何がどうわからないか」を説明する準備をしてくることが求められる。第1回はガイダンスを兼ね、教養学部の方針に従いオンラインにて実施するが、第2回以降はすべて対面で行う。
成績評価方法
基本的に授業中のパフォーマンスによるが、場合によっては追加で期末レポートの提出を求めることもありうる。
履修上の注意
参加にあたっては、古文・漢文のそれなりの読解力と、いわゆる「くずし字」の判読に挑戦する覚悟を求める。また、日本史とりわけ近世史・近代史について、高校教科書程度の知識を備えていることが望ましい。知識は必ずしも頭の中に備わっていることを要せず、必要に応じて随時確認する用意があればそれでよい。史料の判読や関連事項の調査など、毎回の予習が必須となる。