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最終更新日:2024年4月1日

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比較思想

イスラム教の形成
 近年、中東における地域紛争がシーア派対スンナ派という宗派対立の枠組みで語られるケースが増えている。イランを中心とする諸国家とサウディアラビアなどの国々との間の国家対立に宗派の問題が重ね合わせられることもある。このような単純化された枠組みが信用に値するものでないことはすぐに分かるだろうが、シーア派とスンナ派の宗教上の争点は何か、その争点が政治とどのように関わり合っているのかについてはそれほど知られているわけではない。
 本授業では、ユダヤ教、キリスト教という同系統の宗教と比較しながら、預言者ムハンマド没後に生まれた幾つかの争点を巡る思想史を追い、それらの争点がシーア派、スンナ派といった宗派の形成にどのように関わっていったのかを分析し、ユダヤ教、キリスト教と一線を画すイスラム教思想史の特徴を明らかにする。その上で最終的には、最初期のイスラム思想と現代のそれとの異同を明確にすることを通じて、現在のイスラム教イメージを相対化する視座を獲得してもらいたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31425
CAS-GC1A43L1
比較思想
菊地 達也
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
1.イスラム教における預言者・啓典・宗派 2.H1世紀(622-718):  「正統」カリフ体制の崩壊と分派の誕生、神学の成立 3.H2世紀(719-815):  地域的学統と伝承諸学の誕生、シーア派とアッバース革命運動 4.H3世紀(816-912):  イスラム知識人とカリフ権力の闘争、シーア派メシア主義運動 5.H4世紀(913-1009):  「シーア派の世紀」、多数派における諸学の整備 6.H5世紀(1010-1106):  スンナ派の形成、シーア派との宗派論争、両派の間の争点と後世への影響
授業の方法
講義を主体とし、関連する映像を上映することもある。
成績評価方法
学期末レポートにより判定。授業時に取り組んでもらう課題(2、3回)も加味。
履修上の注意
教養学部前期課程の方針に基づき第1回(4/6)と第2回(4/13)の授業はオンライン(zoom)でおこない、以後は対面授業の予定である。第1、2回の授業、および第3回目以降の授業で不測の事態によりオンラインへの変更を余儀なくされた場合のURLについてはITC-LMSを参照してもらいたい。