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最終更新日:2025年4月21日

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表象文化論

表象文化論への複数のパサージュ
1980年代後半に駒場(東京大学教養学部)で生まれた「表象文化論」は、個別の芸術作品から社会的・歴史的な文化変容に至るまで、広範な文化現象を分析する学術分野である。本講義では、担当教員が自著で取り上げてきたテーマを複数の通路(パサージュ)として、表象文化論の扱う諸問題の多様性を示すとともに、各テーマ間の相互関係、および、それらを貫く文化論的視座を解説する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31227
CAS-GC1A31L1
表象文化論
田中 純
S1 S2
金曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
初回はガイダンス、「表象文化論」の歴史と現状について概説したうえで、本講義の概要を説明する。それ以降は、次のテーマ(各2回程度)を取り上げる。日程はガイダンス時に示す。 1.イメージ:アビ・ヴァールブルクの文化史から現代のイメージ論へ 2.都市・建築:ヴァルター・ベンヤミン『パサージュ論』から近現代建築論へ 3.政治権力:ファシズムの魅惑から生政治的アートへ 4.歌/声:デヴィッド・ボウイのメタ・ロック的ロックからわらべ歌や喃語へ 5.歴史:写真を通した歴史経験からホロコーストの表象へ なお、多数に上るために「参考書」の項目には挙げないが、それぞれのテーマに関係する担当教員の自著書名は次の通り(書誌情報は略す)。これ以外の参考書は授業中に指示する。教科書は用いない。 1.イメージ:『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』『歴史の地震計──アビ・ヴァールブルク『ムネモシュネ・アトラス』論』『イメージの自然史──天使から貝殻まで』『イメージの記憶(かげ)──危機のしるし』 2.都市・建築:『都市の詩学──場所の記憶と徴候』『都市表象分析I』『死者たちの都市へ』『ミース・ファン・デル・ローエの戦場』『残像のなかの建築』『冥府の建築家──ジルベール・クラヴェル伝』+『磯崎新論』(『群像』連載中) 3.政治権力:『政治の美学──権力と表象』『かげ(シャイン)の芸術家──ゲルハルト・リヒターの生政治的アート』 4.歌/声:『デヴィッド・ボウイ──無(ナシング)を歌った男』 5.歴史:『過去に触れる──歴史経験・写真・サスペンス』
授業の方法
原則として講義形式で行なう。資料は随時ITC-LMSで提供する。受講者の人数によっては、文献講読や口頭発表など、演習の要素を取り入れる場合もある。
成績評価方法
学期末レポートと平常点(授業中に説明する)。
履修上の注意
随時ITC-LMSで情報を提供する。講義で紹介するのは担当教員自身の問題設定や教員が活用した理論・分析方法であり、受講者はそれらを知識として学ぶだけではなく、みずから問題(「学習上のアドバイス」に書いた「謎」)を見つけ、しかるべき理論や方法を用いた分析の実践を試みることが必要である(その理論や方法は講義で示されたものだけでなく、当該分野の先行研究から受講者が自分で見出したものでよい)。学期末レポートの課題としてはそのような実践を要求する予定である。