学部前期課程
過去(2020年度)の授業の情報です
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年4月1日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

翻訳論

アーサー王物語の諸相--その翻訳と翻案の歴史
時代を超え、国境を越えて語り継がれ、書き継がれてきたアーサー王伝説。人々はこの物語に何を託し、この物語を通じて何を訴えようとしてきたのでしょうか。そして現代の私たちは、長い伝統を持つこの物語の中にどのような意味を見出すことができるのでしょうか。本授業では、12世紀以降の8世紀間にイギリス、フランス、アメリカ、日本で書かれた様々なジャンルの作品を読解しながら、アーサー王の物語が翻訳や翻案を通じて新たな意味を獲得し、各々の時代や文化の中で多様な変貌を遂げていった様を詳細に観察し、分析します。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31128
CAS-GC1A15L1
翻訳論
小林 宜子
S1 S2
金曜2限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
一学期間のスケジュールは以下の通りです。 1)イントロダクション 2)ジェフリー・オヴ・モンマス著『ブリテン列王史』(12世紀のイングランドで書かれたラテン語の疑似歴史書) 3)ウァース著『ブリュ物語』(『ブリテン列王史』のアングロ・ノルマン語訳。書かれたのは12世紀) 4)クレチアン・ド・トロワ著『ペルスヴァルまたは聖杯の物語』(12世紀のフランスで書かれた韻文のロマンス) 5)『ガウェイン卿と緑の騎士』(14世紀のイングランドで書かれた作者不詳の頭韻詩) 6)トマス・マロリー著『アーサー王の死』(バラ戦争期のイングランドで書かれた散文のロマンス) 7)アルフレッド・テニスン著『国王牧歌』より「アーサー王の死」(ヴィクトリア朝期の桂冠詩人が執筆した長編詩) 8)マーク・トウェイン著『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』(アメリカ人技師を主人公にした歴史改変小説) 9)夏目漱石著『薤露行』(テニスンの詩に取材した漱石初期の短編) 10)カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』(現代英国を代表する作家によるアーサー王時代のブリテン島を舞台にした長篇小説) 11)まとめ
授業の方法
基本的に講義形式ですが、授業で扱う作品の読後感や解釈をめぐって受講者とともにディスカッションも行う予定です。作品はおもに邦訳を用いますが、必要に応じて原語や現代英語訳のテクストを配布します。
成績評価方法
毎週の授業への予習用として課されている課題(全9回を予定)と、学期末に課される追加の課題を併せて成績評価の対象とし、それらへの取り組みを総合的に評価します。
履修上の注意
第1・2週は休講になります。 第3週 (4/24) からオンラインで授業を行います。  *下記のZoom URLから授業に参加してください。  *このURLは ITC-LMS の「お知らせ」欄でも確認できます。 学期の半ば頃までに、教科書・参考書の欄に挙げた4作品を、購入、もしくは学内外の図書館で借りるなどして入手しておいてください。マーク・トウェインとカズオ・イシグロの作品については、電子書籍も販売されています。これら2作品については、文庫本、電子書籍のいずれでも構いませんので、それらを扱う授業日までに、必ず入手するようにしてください。