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最終更新日:2024年4月22日
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歴史社会論
近世ユーラシア帝国としてのサファヴィー朝イランー「第二のオスマン帝国」との対比も踏まえて
中東・中央ユーラシア・ロシア・東ヨーロッパ地域の現在に大きな影響を与えた近世ユーラシア帝国形成について、特にサファヴィー朝イラン(サファヴィー帝国)(1501年―1736年)に注目して解説する。中でも、王朝の画期であるアッバース一世(在位1587-1629年)の治世に焦点をあてながら、近世におけるユーラシア帝国秩序再編について考察することで、ユーラシア史を構造的に理解することが出来るようになる。さらに同時代のオスマン帝国と比較することで、近世イスラーム帝国の特徴を理解する。
遊牧帝国かつシーア派教団国家としてのサファヴィー朝の出発点を確認した後、アッバース1世によるイスファハーンを結節点とした国土改造と軍事行政制度等の統治体制の変革を検討する。その上で、改革の担い手となったコーカサス出身「王の奴隷」集団やアルメニア商人について、政治的・文化的・宗教的「境界」を超えた集団の観点から捉え直す。こうした国家制度の諸問題について、同時代のオスマン帝国(大きな国制変革を経験し、「第二帝国」と呼ぶ研究者も存在する)の事例についても言及する。このほか、ペルシア語およびジョージア(グルジア)語史料等についても適宜紹介する。
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