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最終更新日:2025年4月21日
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歴史と文化
文化財から考える日本の朝鮮植民地支配
植民地朝鮮において、日本帝国は文化財を調査し、その保存にも力を注いだ。そのことは純粋な学術調査であり、そこで得られた学術的成果は評価されるべきであるという認識は、戦後もしばしば語られてきた。
しかし、それを通じて、植民地支配に適合的な歴史解釈を提示し、それを広く浸透させるという作用をもたらした。また、調査を通じて、朝鮮の貴重な文化財が日本に持ち出され、それが返されていないという問題も生み出している。
ただし、植民地朝鮮ではそうした日本帝国の施策に対抗した朝鮮民族の動きもあった。また、朝鮮の美を評価し、それを伝える文化財を保存することに理解を示した日本人もいた。
そうした、朝鮮の文化財と日本の支配との関係、それに関連する日本人や朝鮮人の活動、植民地支配が過去のものとなった現在でも影響を与えている問題、文化財返還の動きに対してどう対処するべきかについて、この授業では論じる。
それを通じて、より広く、歴史に対して市民がどのように向き合うべきか、植民地支配を清算するということはどのように進めるべきかについて考えていく。
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