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最終更新日:2024年4月22日

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近現代史

植民地から国民国家へ、そして21世紀世界へ――東南アジアにおける統治・抵抗・発展
本授業では、東南アジアの多様な統治体制がどのような経緯から出来上がっていったのかを学びます。20世紀初頭には、タイを除く、ほぼ全ての社会が欧米列強の植民地支配下に置かれました。およそ三つの層が現在の東南アジア世界を作り上げたと考えられます。第一の層としては、欧米列強がやってくる前の宗教的世界――イスラーム、上座仏教、カトリック、儒教、精霊信仰ーーがあります。第二の層としては、英仏蘭米による異なる植民地政策とこれらの植民地主義からの解放の形、そして第三の層としては20世紀に中葉に独立したのちの歴史経験――とりわけ冷戦期の経験――があると言えるでしょう。

東南アジア世界は多様です。また、共通文化もほぼありません。東南アジアとは、いわば文明の「受け手」であって、その影響の受け方によってそれぞれの社会の違いが生み出されてきました。本授業における基本的な問いとしては、それぞれの社会がどのように国民統合をしてきたか、というものです。細かい点を理解するよりも、大きな流れ、それぞれの社会の違い、それにも関わらず「受け手」としての類似性を学ぶことを目標とします。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30860
CAS-GC1B52L1
近現代史
岡田 泰平
S1 S2
木曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
先ほど、茶話会の第一回をやりましたが、次週4月16日木曜日1時限目(8:30~)にも茶話会パート2を開きたいと思います。感染症の歴史や東南アジアの音楽について語り合えればと思います。気軽にお立ちよりください。ガイダンスは予定通り4月23日です。(2020.4.9) 正規の授業は以前の計画の三回目(4月23日)から始めますが、このような状況ですので、茶話会とZOOM使用の練習を4月9日に行いたいと思います。ご都合が付くようでしたら、9日木曜日1時限(8:30)に以下のZOOMアドレスに来てください。 また、各回の事前に読んでおく文献をホームページにアップしました。 https://taiheiokada.com/***** 1.ガイダンス、東南アジア世界の概要 [植民地支配に抗して] 2.抵抗運動と宗教(ジャワ島、ルソン島、ベトナム) 3.二つの上座仏教国家(タイ、ビルマ) [植民地主義の諸相] 4.植民地支配の経済学(華人) 5.植民地統治における民族政策(マラヤ、フィリピン) 6.山と川と少数民族(ボルネオ、インドネシア外島、ルソン島山岳地) [脱植民地化] 7.日本占領の衝撃と脱植民地化の政治(フィリピン、インドネシア、ベトナム、ビルマ) 8.市民か、民族か(フィリピン、マレーシア、シンガポール) [冷戦期] 9.平等か開発か(ベトナム、タイ、シンガポール) 10.人々をつなぐ宗教(タイ、インドネシア) [21世紀の課題] 11.発展の陰の貧困と少数民族(フィリピン、タイ)
授業の方法
毎回、事前に読んでくる課題文献を指定します。文献は下記のホームページから入手できるようにしておきます。その上で以下の要領で授業を行います。 1.課題文献の説明 2.その他類似状況の説明 3.他の文献の紹介 4.質疑応答 課題文献の事前の読解と理解を深めるための参考文献等の読解は、当然にやるべきものだと思いますので、特にチェックはしません。質疑応答では、学生が活発に質問をしてくれることを期待していますが、そうならない場合はコメントシートで対応するかも知れません。
成績評価方法
多少の平常点をのぞいては、期末課題のみ。
履修上の注意
本ページ上、また私のホームページ上に参考文献を載せますので、読むようにしてください。期末課題のために必要になります。