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東洋古典学

『荘子』を読む―超越の思想と語り―
『荘子』は中国の有名な古典であり、高等学校の漢文教科書にも、大鵬の飛翔や胡蝶の夢の話が載っていたりするが、その内容は中国古典の中では異色である。儒家・墨家・法家などの中国古代思想が、現実の政治や人生への強い関心から出発するのに対し、道家のみは、現実の超越を志向する。その中でも、『荘子』は特に思弁的な書物である。その文章も、『老子』の老獪なつぶやきとはむしろ対照的に、雄弁で、みずみずしく、強烈なイメージを喚起する。
現実の社会に出て行くにはまだ少し時間のある前期課程の2年間にこそ、若々しい知性と感性を備えた君たちにこそ、そしてあたりまえの日常が崩壊したかのような今こそ、『荘子』を読んでほしい。ほんのわずかな時間ではあるが、そのためのきっかけを提供したい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30824
CAS-GC1B41L1
東洋古典学
谷口 洋
S1 S2
水曜5限
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教室
駒場12号館 1222教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1週・第2週は休講とするので、各自環境を整備しておくこと。この授業では、学生はカメラ・マイクは必須ではない。授業中は画面にテキストを映して読み進めるので、画面が大きい方が楽だろうが、あらかじめプリントアウトしておけば(予習のためには事実上必須)、音声だけでもさほど支障はない。 はじめに、『荘子』という書物、『荘子』の思想が生まれる背景、『老子』との違いなどについて簡単に説明するが、それらは参考文献を読めばよいことだから、できるだけ簡略にして、『荘子』の原文を読む時間を多く取りたい。 読むといっても、漢文読解力の養成を直接には目標としない。むしろ、古典を読むとはどういうことかを体験するのが目標である。『荘子』について書かれた書物は数多いが、白文という名とはうらはらに、漢字ばかりが並んだ真っ黒な版面から、どのように思想や文学が読み取られてゆくのか。そうしたプロの楽屋裏の一端を見てもらうことをもくろんでいる。 こんな調子だから、おそらく、がっかりするくらい少ししか読めないだろう。授業以外でも、もちろん翻訳や参考文献の助けを借りつつ、自分で『荘子』に向き合ってほしい。ただ読むだけではつまらないという向きには、せいぜい質問や問題提起をしてほしい。自分たちで読み取った『荘子』の思想や文章について語り合う時間が持てたら、最高だ。授業中にそれができなくても、レポートでは、各自の読みを報告してもらいたい。
授業の方法
受講者が少なければ、担当を決めて、受講者に読んでもらうこともあるだろうが、なかなかそうはいかず、教員が講義形式で行うことになるかもしれない。その場合でも、予習をしておかないと、全くついて行けなくなると思われるので、そのつもりで。
成績評価方法
学期末のレポートを主とする。自分が『荘子』を読んだ体験に基づいて書いてもらうので、読書の時間を十分に確保すること。
履修上の注意
漢文の読解力は特に問わない。中国語の履修経験も問わない。ただし、それなりの予習・復習は必要になるだろう。むしろ、授業以外の読書に対する意欲が問われる。 テキストはITC-LMSで配布するので、事前にダウンロードし、プリントアウトしておくこと。PDFファイルなので、プリンターがない人も、多くのコンビニでプリントアウトができる。