学部前期課程
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最終更新日:2026年4月1日

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熱力学

熱力学
熱力学は,膨大な数の原子・分子等のミクロ(微視的)な粒子の集団から成るマクロ(巨視的)な物質の状態を、温度、圧力,体積などのマクロな物理量を用いて記述し,いくつかの基本原理をもとに,マクロな観点から物質の状態がいかに変化するかを考察する学問体系である。熱力学は,力学,電磁気学とともに古典物理学の基礎を構成している。ここで学ぶ内部エネルギー,エントロピーなどの概念は理科生にとって必須の基礎概念である。

以下に標準的な講義内容を示すが,担当教員によって項目の順序や内容は若干異なる。講義では、高校までに習った初等数学以外に、偏微分等の数学的手法を用いることがあるが、その場合は、そのつど必要に応じて講義で解説される。

0.序論
熱力学とは何か?ミクロな系とマクロな系,力学や電磁気学との対比

1.熱平衡状態
温度,圧力,状態量,示強変数と示量変数,状態方程式

2.熱力学第一法則
熱量と仕事,熱の仕事当量,内部エネルギー,定積熱容量(定積比熱)と定圧熱容量(定圧比熱)

3.熱力学第二法則
第二法則の諸表現(Thomsonの原理,Clausiusの原理),可逆循環過程 ,Carnotサイクル,不可逆過程,準静的過程,熱機関の効率,熱力学的絶対温度,Clausiusの不等式,エントロピー

4.自由エネルギー
Helmholzの自由エネルギー,Gibbsの自由エネルギー,Maxwellの関係式

その他、オプションとして取り上げられるトピックス
混合のエントロピー,エンタルピー,Joule-Thomson過程,Legendre変換,熱力学第三法則,相平衡,相律,Clapeyron-Clausiusの式,Le Chatelierの原理,化学ポテンシャル,Gibbs-Duhemの関係式,Maxwellの等面積則
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30721
CAS-FC1885L1
熱力学
前田 京剛
S1 S2
水曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
§0.はじめに―熱の科学の歩み― §1.熱平衡状態 1)熱平衡と温度   熱平衡状態,状態量,示強変数,示量変数,状態方程式,   熱力学第ゼロ法則,温度,内部エネルギー 他 2)理想気体と実在気体   理想気体,van der Waals 気体,相転移 他 §2.熱力学第一法則 1)熱力学第一法則と準静的変化   熱力学第一法則,準静的変化 他 2)応用例:理想気体   定積変化,定圧変化,比熱,断熱変化,エンタルピー,   ジュール-トムソン効果,自由膨張,実在気体との比較 他 §3.熱力学第二法則 1)熱機関   熱機関,サイクル(循環過程),効率,熱機関の例 他   2)カルノーサイクル   カルノーサイクル,順行運転・逆行運転,可逆変化 他   3)熱機関の効率と熱機関温度   カルノーサイクルの効率,熱機関温度 他 4)熱力学第二法則   カルノーの原理,クラジウスの原理,トムソンの原理,   不可逆変化 他 5)エントロピー   第二法則の定式化,クラジウスの不等式,エントロピー,   熱力学第三法則 他 6) 不可逆過程   エントロピーの発生,混合のエントロピー §4.様々な熱力学関数と熱平衡条件 1)熱力学関数と熱平衡条件   自由エネルギー(ヘルムホルス,ギブス),ルジャンドル変換 他 2)マクスウェルの関係式   マクスウェルの関係式,応用例 他 §5.相平衡 1) 化学ポテンシャル   相,化学ポテンシャル,ギブス-デューエムの関係 他 2)相平衡   相平衡,クラペイロン-クラジウスの式,相律,   マクスウェルの等面積則,臨界点 他 3)平衡状態の安定性   ルシャテリエ-ブラウンの原理 他 §6.(オプション)熱の科学の微視的表現への道 1)気体分子運動論   気体分子運動論,マクスウェルの速度分布 他 2)マクスウェルの速度分布   マクスウェルの速度分布 他 3)エントロピーの微視的表現   ボルツマンのH 関数,エルゴード仮説,ボルツマン方程式,   エントロピーの表式 他 4)ゆらぎとブラウン運動   ブラウン運動の意義,酔歩の問題 他 5)統計力学の入口   位相空間,等重率の原理,微視状態の数,エントロピーと温度,   アンサンブル,ギブスの方法 他 §7.(オプション)古典統計力学の破綻と量子論の誕生 §A.(オプション)地球の気候(変動)の熱力学
授業の方法
授業時間は90分とする。授業の前または後に合計15分の質問時間をとり、質問を受け付ける。 講義ノートの電子ファイルをITC-LMSにアップロード,それを投影しながら板書も併用して行う。 聴講学生諸君には各自電子ファイルを事前にPC/タブレット等にダウンロードしておいてもらう。 講義ノートのプリントアウト・配布は当方では行わないので,必要とあらば各自行うこと。
成績評価方法
定期試験
履修上の注意
【注意】基礎科目「熱力学」を他クラス聴講する場合、または文科生が要求科目として履修(履修許可科目)する場合は、以下の教員の授業を選択し履修すること。なお、同じクラスに登録希望者が集中する場合には、人数を制限することがある。 月曜2限 藤山、桃井 水曜2限 池上、水野 水曜3限 前田  木曜2限 風間、下村、森松 金曜1限 菊川、尾関 金曜3限 福島  の各教員(敬称略)