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最終更新日:2026年3月16日

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人種とジェンダー

脱帝国主義・植民地主義のために 東アジアにおけるレイシズムとヘテロセクシズムの交差
【授業の概要】
近年、排外主義をともなう極右ポピュリズムが世界各地で勢いを増しています。米国では第二次トランプ政権が発足し、トランスジェンダーや移民の排斥が政治の争点として前景化しました。ヨーロッパでも、反移民や反多文化主義を掲げる右派勢力が政治の再編を促す規模で台頭しています。日本でも、「日本人ファースト」を掲げる極右政党の参政党が外国人や障害者や「LGBT」排斥の言説を動員して支持を広げ、国政での存在感を強めました。さらに2025年10月には高市政権が誕生し、自民党の極右化も進展しています。こうした状況のなか、SNSではマイノリティの人権を主張する立場が「思想が強い」と片づけられたり「サヨク」と貶められたりする危うい現象が広く見られます。

この授業では、そもそも差別とはなにか、「マジョリティ/マイノリティ」とはいかなる概念であるかを説明したうえで、レイシズム(人種主義)やヘテロセクシズム(異性愛主義)についてレクチャーします。これらの基礎的な知識を踏まえたうえで、日本が近代化の過程で「人種」や「民族」といった言説をどのように活用してきたか、それが家父長制と結びついて大日本帝国の建設や植民地主義といったプロジェクトにいかなる貢献をもたらしたか、さらにはこれらの歴史が現代の東アジアにどのような影響を及ぼしているかを批判的に考察します。

講義では東アジアの近現代史、フェミニズム、反レイシズム理論を扱いますが、これらに関する基礎的な知識がなくても理解できるよう授業を設計します。不安や疑問があれば初回のガイダンスで確認してください。なお、履修に際しては「履修上の注意」の項目をよく読むこと。


【授業の目標】
フェミニズムや反レイシズム理論について基礎的な知識を習得すること、東アジアの帝国主義/植民地主義の歴史を学ぶこと。そのうえで脱帝国主義/植民地主義のプロジェクトへの参与を促します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30439
CAS-GC1B24L1
人種とジェンダー
福永 玄弥
S1 S2
火曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回:ガイダンス+導入(「性的同意」をめぐる政治) 第2回:差別と特権 第3回:エスニシティ、ネーション、ナショナリズム 第4回:「人種」の構築とレイシズム 第5回:〈ヘテロ〉セクシズム 第6回:帝国主義・植民地主義とは何か 第7回:「慰安婦」問題(1)映画鑑賞 第8回:「慰安婦」問題(2)移行期正義のために 第9回:歴史修正主義/歴史否定論を批判する 第10回:極右ポピュリズムと批判的男性性研究 第11回:インターセクショナリティ 第12回:ケアの倫理と「もうひとつの世界」 第13回:脱帝国主義あるいは東アジアの〈和解〉のために
授業の方法
講義は100分で実施するため注意すること。具体的には13時から14時30分まで。 また、講義の終わりにリアクションペーパーを記入してもらいます。寄せられた質問やコメントの一部に対しては、次回の講義の冒頭でお応えします。
成績評価方法
成績評価は①リアクションペーパー(30%)と②期末レポート(70%)でおこなう。 ①リアクションペーパー 毎回の授業後にコメント(概算で300〜1,000字程度)を執筆してもらう。授業を聞かないで書いたと思われるもの、文字数が大幅に足らないもの、悪質な攻撃と教員が判断したコメントは、その程度に応じて減点対象とする。リアクションペーパーの未提出が5回以上となった場合、成績は不可となるので注意すること。 ②期末レポート 講義の内容に関連する自由論述(3千字程度、採点基準は事前に公開する) なお、①と②の別を問わず、生成AIの使用を禁止する。生成AIを用いて文章を執筆したと教員が判断した場合、大幅な減点対象とします。悪質な場合は剽窃とみなし、成績を不可とする。
履修上の注意
*この講義のテーマや内容について学ぶ意思を持たない学生の履修は歓迎しません。リアクションペーパーに差別的な内容を含む発言や主張が見られた場合は注意をおこないます。度重なる注意にもかかわらず同様の発言が継続して見られる場合は、単位を認めないことがあります(もちろん「差別とはなにか」「教員がどんなコメントをいかなる根拠で差別的と判断したか」といったことは講義で説明するので、過度に心配する必要はありません)。 *この授業に対して「楽単」という評価が一部の学生の間で見られますが、毎年約3割の学生が単位を落としています。授業を熱心に聞いて理解し、毎回コメントを丁寧に執筆し、期末レポートにも積極的に取り組んだ学生にとって良い成績を取るのは難しくありませんが、けっして「楽単」とは言えないと思います。この点をよく理解して履修の有無を決めてください。