学部前期課程
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最終更新日:2024年4月22日

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進化学

進化生物学
進化生物学の全貌を、生体分子と遺伝子、個体と群れ・血縁集団、赤の他人からなる社会など、階層を縦断して学びます。まず、生物進化における適応現象、自然選択理論の3つのレベル(遺伝子・個体・集団)、遺伝的浮動と純化淘汰による分子進化の中立説などの基本的理論を説明します。次に、動物の群れ行動や社会的行動の血縁選択理論、進化のゲーム理論を解説し、生物多様性の進化(種分化)を学びます。さらに赤の他人と協力しながら生きるヒト(人間)の社会行動や心理の進化論的解釈も含めて理解しょう。このような授業内容を踏まえ複眼的に進化生物学を学ぶことで、優生思想、性差別、遺伝的決定論による差別を批判的に考察できるようにしたいですね。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30369
CAS-GC1E33L1
進化学
嶋田 正和
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
(1) 初回ガイダンス:進化とは何か?~ ダーウィン進化と遷移的進化 (2) 生命の樹と生物の共通性: ヒトも生物の一種だ (3) 自然選択による進化の法則: 変異・継承・適応度の差異 (4) 性の進化と性選択: 雄と雌の存在 (5) 分子進化の中立説 (6) 種分化と分子系統樹 (7) 氏 vs. 育ち論争: エピジェネティクスと「氏も育ちも」理論 (8) 迅速な適応性:表現型可塑性とエピジェネティクス (9) 血縁選択理論: 利他行動と群れ社会の進化 (10) 協力と裏切り: 進化のゲーム理論が示す社会の様相 (11) サルからヒトへの連続性と不連続性:モラルの進化と進化心理学 (12) ヒトはいつ人になったか?:化石で見る大脳の進化、文化の進化 (13) ヒトのゲノムと進化医学:レトロポゾンに支配されたヒトゲノム
授業の方法
・毎週、オンライン授業の資料としてPDF版を日曜夜あたりにITC-LMSでアップします。   (教科書は指定しない) ★Zoom の招待URLをUTASのこのページ下段の欄に貼り付けるので、ワンクリックして授業に参加すること。 ・オンライン授業のスライドの合間に、Question としてクイズを出し、受講生に答えてもらいます。 ・出欠の確認として、ときどきITC-LMSを使って、抜き打ちで10分~15分程度の小テストを課し、レポートとして投稿してもらいます。 ・7月になったら期末レポートを課します(ITC-LMSに投稿)。
成績評価方法
毎週の小テスト+宿題レポート課題(出欠の確認) --70% 期末レポート --30%
履修上の注意
予備知識として、前期課程の理系「生命科学」、「生命科学 I & II」、文系「現代生命科学」のいずれかを履修していると、より深く理解できるだろう。 履修していない者は不十分な理解になるかもしれないので、以下の入門教科書を薦める。独学で1か月ほどで読めると思う。 『(大学生のための基礎シリーズ 2)生物学入門、第3版』 (嶋田正和 他 著、東京化学同人、2019年刊)