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最終更新日:2026年10月16日

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超分子化学

分子認識と分子自己集合
殆どの場合,分子は孤立して存在するというより,常に他の分子と相互作用している.特に溶液中では,必ず分子間における相互作用が存在する.このような分子間相互作用は分子骨格を形成する化学結合(共有結合)に比べとても弱いが,分子間相互作用が生命系の複雑な仕組みと深く関わり,秩序立ったシステムの形成・維持に寄与している.本授業では,ほぼ全ての分子間相互作用を扱い,さらに分子間相互作用の理解を深めるため,分子軌道により解釈される共有結合との比較も行う.
 水素結合やファンデルワールス力は分子間相互作用の一つで,高校化学の教科書でも取り扱われている.しかし,分子間相互作用について,いくつもの基本的な疑問がある.水素結合はどういう元素間で形成されやすく,なぜそうなるのか?DNAの塩基対は水素結合で形成されているが,ATペアよりGCペアの方が強いのはなぜか?単に水素結合の数だけで説明して良いのか?タンパク質はポリペプチドから形成され,アミド間の水素結合により一義構造へ折り畳まれるが,なぜアミド結合が選ばれたのか?なぜ水に溶けにくい物質は水を嫌って集合化するのか?また,水以外にこのような特性を示す溶媒は存在するのか?ファンデルワールス力は分子間相互作用の中で最も弱いが,無視できるほど弱いのか?分子が自発的に集合し,秩序構造を形成する自己集合という現象は,生命システムの形成に欠かせないが,どうやって自己集合体が形成されるのか?自己集合も化学反応の一つだが,その反応機構は,一般的な化学反応と同じような考え方で解釈できるのか?
 本授業では,これらの問題について「分子間相互作用」というキーワードをもとに合理的に考え,結論を導き出していく.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30352
CAS-GC1E1gL1
超分子化学
平岡 秀一
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
以下のスケジュールにより行う. 1. ガイダンス 2. 分子認識や自己集合で利用される化学結合 3. 分子認識における溶媒の役割 4. イオンが関わる分子間相互作用,ファンデルワールス力 5. 芳香環相互作用(芳香環-芳香環相互作用) 6. カチオン-π相互作用,アニオン-π相互作用 7. 水素結合 8. 水溶媒の性質と疎水効果 9. 分子認識(1) 結合定数・定圧熱容量変化・協働性(アロステリック協働性とキレート協働性) 10. 分子認識(2) 熱力学的パラメーターの決定法 11. 分子認識(3) 水中における分子認識 12. 自己集合(1) 生命系における自己集合・自己集合体のデザイン・トポロジー・分子機械 13. 自己集合(2) 自己集合のメカニズム
授業の方法
講義は対面で実施します。
成績評価方法
各回の講義の振り返りと期末試験により評価します。
履修上の注意
特になし