学部前期課程
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最終更新日:2024年4月22日

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量子論

量子論とは何か:その源泉と現代物理への流れ
この講義では、量子論の幕開けから現代の量子物理学・量子情報科学に至る道筋を概観し、相対性理論と共に現代物理学を支える量子力学の基本的な構成と物理的な意義について、自然なかたちで理解することを目標にしている。人類の伝統的な自然観に基づく19世紀までの古典物理学では何が問題として残されていたのか、そしてこれを解決するために、どのような過程を経て20世紀初めに量子力学が構成されることになったのか、さらにそれから百年を経た21世紀の今日に至るまでにどのような発展があったのかについて、時代を追って説明を行う。これらの講義を通して量子物理学とは何かを知り、その基礎と根柢にある革新的な自然観をできるだけ正確に習得できるようにしたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30262
CAS-GC1E14L1
量子論
筒井 泉
S1 S2
月曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
各回の講義内容(予定)  1.はじめに:本講義の目的と全体を通した内容の概観  2.19世紀物理の流れ:スペクトル線の発見、黒体輻射から量子の夜明けに  3.プランクの玉手箱とアインシュタインの発想  4.実在性に基づく決定論の物理学から測定に基づく遷移確率の物理学へ  5.量子性と原子の物理:粒子と波動の2重性  6.ハイゼンベルクの行列力学とシュレーディンガーの波動力学  7.量子力学の構成規則  8.量子状態と物理量の測定  9.不確定性関係について 10.アインシュタインとボーアの論争:量子力学は不完全か 11.実在性と(非)局所性:ボームの隠れた変数理論 12.物理量の状況依存性とベル定理 13.量子もつれの意味と量子情報科学への道筋 14.量子の位相と素粒子の相互作用:ゲージ対称性 15.古典と量子の物理の再考:その本質的な差異について
授業の方法
授業は講義形式で行います(第1回はオンライン授業。第2回以降は対面授業)。
成績評価方法
レポート課題の答案提出による成績評価。
履修上の注意
高校程度の物理と数学の基本的な知識を前提とする。ただし、文系の学生にも配慮して、必要な場合には補足説明を加えることにしている。