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最終更新日:2024年4月1日

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社会思想史

啓蒙と革命の時代の社会思想:時間と空間の視点から
 この社会思想史の授業では、ヨーロッパの近代形成期を主対象として、これらが、先立つ古代および中世の思想に対するいかなる関係において成立したのかを、時間と空間の視点を中心に解明することを主目的とする。
 昨年度は16世紀前半のルネサンスや宗教改革の後、主権国家の本格的な形成が始まり、それを巡ってボダンやモナルコマキらの論争があり、そしてイングランド革命期にはホッブズやロックら契約説が形成された時期を扱った。今年度はこれを受けて、前半ではその後の18世紀西欧における啓蒙思想の展開と文明化の諸思想、後半では18世紀末のアメリカとフランスでの革命という、思想史的にも最重要な事件を扱う予定である。この時代は比較的短い期間に、近代社会の骨格を形成する最重要の理論が形成され実践が行われた。これらはいずれも重要で現代に及ぼす影響も大きいが、対立する要素も多く含まれており、従来の進歩主義的な歴史観を相対化し、時間と空間の意識の変容などを取り込んで、どのような解釈枠組みを提示できるかを課題としたい。
 
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30255
CAS-GC1A54L1
社会思想史
森 政稔
S1 S2
月曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
1.はじめに:社会思想史の意義、目的、方法(1-2回)  社会思想史における近代とは何か、空間と時間 2.啓蒙の世紀(3-8回)  (1)啓蒙の概念について  (2)フランスの啓蒙   絶対王政とサロン、ヴォルテールと知識人、アンシクロペディ、古代近代論争   モンテスキューの政体論、啓蒙の内部批判者としてのルソー  (3)スコットランドの啓蒙   道徳感情と文明の社会史、ヒュームの正義論と統治論、アダム・スミスと国民経済学   3.革命の時代(9-13回)  (1)アメリカの独立革命とその思想   北米植民地から対英戦争へ、トマス・ペインの思想、ザ・フェデラリストとその批判者たち   自由主義と共和主義  (2)フランス革命   フランス革命の複雑な要因とその解釈の対立、社会性の変化と革命、ジャコバン主義、民衆運動   フランス革命への反応(バーク、カント)  4.おわりに:革命の帰結と遺産           
授業の方法
基本的に講義形式で行います。質問は授業の各回後、随時受け付けます(歓迎します)。 今年度は久しぶりに教室での対面形式で行います。授業レジュメはITC-LMSに掲載します。ただし感染状況により、また補講として、Zoomで録音した内容をITC-LMS上でオンデマンド公開する方式を補助的に用いる可能性があります。 昨年度分の録音動画およびレジュメをITC-LMSに掲載する予定です。成績評価の対象とはしませんが、今年度対象とする時代に先立つ時代(16-17世紀)に理解を深めたい方に自由に聴いていただけるようにします。
成績評価方法
期末試験を行うかそれとも期末課題(レポート)をITC-LMS上で提出していただくか検討中です。いずれの場合も論述タイプの問題を出します。
履修上の注意
この時期の世界史についてある程度知識がある方がわかりやすいとは思いますが、授業中に背景を説明するので、予備知識が必須ではありません。