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最終更新日:2024年4月22日

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数量ファイナンスⅠ

数理ファイナンスの基礎について, 主に離散時間の枠組みで講義する. まず前半ではファイナンスにおける基本概念, 無裁定, 取引戦略, 複製(ヘッジ), マルチンゲール(測度)など, について解説し, マルチンゲールによるオプション価格付理論の基礎である数理ファイナンスの基本定理 (FTAP = Fundamental Theorem of Asset Pricing) やそれとセットになった優複製定理 (super-hedging theorem)をまず有限次元 (有限確率空間)の設定で証明する. これらは線形代数程度(行列というよりは線形空間)の前提知識でできる. 後半では最近の話題からいくつかの発展的トピックを選んで紹介する.具体的な内容は受講者の興味・前提知識等を勘案して決めるが,その候補として, ロバストファイナンス (ロバスト最適投資問題,最適輸送理論に基づくロバストヘッジ), リスク測度, 連続時間のFTAP入門などを上げておく.またそれらに必要な数学(凸解析学など)についても必要最小限の範囲で講義の中で解説する.なお,確率論,確率解析学については別途ファイナンスのための確率I, IIを履修されたい.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
291604
GEC-MA6704L1
数量ファイナンスⅠ
尾張 圭太
S1 S2
金曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
経済学研究科
授業計画
以下の項目について講義する. 1. 基本概念: 無裁定, マルチンゲール(測度), 取引戦略 etc 2. 有限次元におけるFTAPと優複製定理 3. 有限次元の最適投資問題 4. 発展的話題
授業の方法
対面授業
成績評価方法
最終レポートと数回の宿題
教科書
特に指定しない. 必要に応じて講義ノートを配布する.
参考書
離散時間のファイナンスの基本事項については - Delbaen, F. and W. Schachermayer (2006): The mathematics of arbitrage. Springer Finance. Springer-Verlag, Berlin. (特にCh. 1-3) -Shreve, S.E. (2004): Stochastic calculus for finance. I. Springer Finance, Springer-Verlag, New York. など.その他講義中に適宜紹介する.
履修上の注意
講義で用いる確率論についてはファイナンスのための確率Iで解説するのでそちらも合わせて履修することを強く勧める.