学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。
近代日本における技能形成
近代日本における技能形成/ Skill Formation in Modern Japan
日本経済がいわゆる「失われた数十年」を経験するなかで、日本企業は人的資本投資を抑制してきたと指摘されている。かつて「人を大事にする」と評されてきた日本企業においても、「人」は長期的に蓄積すべき資産というより、コストとして管理される傾向を強めたとする議論は少なくない。
AIやデジタル技術の進展により「第4次産業革命」とも称される今日においては、専門的知識と高度な技能の短期的獲得が求められる一方で、それらの陳腐化速度も加速しているといわれる。技能形成は、長期的蓄積よりも即応的適応を重視する方向へと変化している可能性がある。
翻って、20世紀初頭の日本においても、欧米技術の導入過程では急速な技術移転と習得が求められた。外来技術へのキャッチアップ過程において、技能はいかに形成され、組織内に定着し、制度化されていったのか。また、それは速成にとどまらず、熟練の蓄積へといかに接続しえたのだろうか。
本演習では、近代日本における技能形成の歴史的経験を経済学的視点から検討し、人的資本理論や契約理論などの理論枠組みを手がかりにその形成過程を再考する。また、技術変化が加速する現代において、技能形成がいかなる条件の下で行われ、いかなる場合に困難となるのかという問いについても考察する。
(参考文献:小野浩 (2025) 「なぜ企業は従業員の人的資本に投資すべきか」『日本労働研究雑誌』67(4), 30-35)
MIMA Search