1. 炭鉱業発展の歩み・炭鉱労働史の概観
- 官公庁の統計資料などから明治期炭鉱業の全体像、潮流をとらえる。
2. 炭鉱業における労務管理(1と2で、第1(ガイダンス・導入)〜3回)
- 先行研究を渉猟し、炭鉱における労務管理について理解する。
- 何が合理的な選択で、何がそうではなかったか。どのような場合、中間管理者に裁量を与えるのが適切か、などに注目する。
3. 事例研究:麻生藤棚炭鉱における労務管理(第4〜13回)
- 1902〜1907年に麻生太吉によって操業された福岡県鞍手郡下境村(当時)に位置した麻生藤棚第二坑の残存するおよそ2年半分の「人事係」による「日誌」(「麻生家文書」)を読み、実際の労務管理の実態をとらえる。
- 撮影した史料と翻刻を配布するので、事前に読み、どのような仮説をたてて読んだか、どのような議論が可能か、発表する。興味深く感じた点を共有する。
- 一次史料の読解を進める前に必要な情報を渉猟。(森本真世(2023)「第2編 特集1-3 麻生炭坑で働く労働者:納屋制度から直接管理制度へ」、「第2編 特集2-3 麻生藤棚第二坑における管理の実態:「日誌」の分析」(麻生グループ150周年プロジェクト委員会編)『麻生百五十年史』株式会社麻生、764-793、806-809頁。
<参考>
麻生家文書 : 九州石炭礦業史資料目録
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/*****
(九大コレクション’麻生家文書https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/*****から、「目録」ページへ)
扱う史料は第4集に掲載されている二坑Bの11、12,14,15,16、二坑Dの23、二坑Bの17,18,19(時系列順)。