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最終更新日:2024年4月22日
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演習(法社会学)
立法政策・司法的決定とEBPM
現代の法律家にとって、法をとりまく社会的・経済的・文化的環境についての幅広い視野を持つことは不可欠であり、また、法に関する社会科学的なものの見方や、法に関する社会的事実を蒐集・分析する方法を身につけることは有益である。このことに関して、法社会学研究の分野では、「裁判における社会科学の利用」や「法過程における社会科学」等の議論が深められている。また、より一般的に政策形成の分野では、「エビデンスを重視する政策形成(Evidence-Based Policy Making: EBPM)」の議論も活発に行われている。この議論の射程は、立法政策はもとより、司法的決定にも政策形成的要素が含まれる以上、法実務の広い範囲に及ぶ。他方、社会科学研究の議論を参照すれば、一般にEBPMの議論においてエビデンスとして指示されるものが、方法や性質の点で偏りがあるのではないかとの論点も浮上する。
このゼミでは、法実務と社会科学を架橋する観点から、立法政策・司法的決定における社会科学的エビデンスの意義・課題を考える。この主題に関する基本的文献を順次検討した後、2つ程度の事例を選び事例研究を行う。事例研究のテーマは、家族法分野から、立法政策上現在活発な議論が行われている問題、および、「社会の変化」に言及する判決を取り上げる予定であるが、具体的には受講者の関心も聞いて決定する。
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