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最終更新日:2024年4月22日

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演習(法社会学)

立法政策・司法的決定とEBPM
現代の法律家にとって、法をとりまく社会的・経済的・文化的環境についての幅広い視野を持つことは不可欠であり、また、法に関する社会科学的なものの見方や、法に関する社会的事実を蒐集・分析する方法を身につけることは有益である。このことに関して、法社会学研究の分野では、「裁判における社会科学の利用」や「法過程における社会科学」等の議論が深められている。また、より一般的に政策形成の分野では、「エビデンスを重視する政策形成(Evidence-Based Policy Making: EBPM)」の議論も活発に行われている。この議論の射程は、立法政策はもとより、司法的決定にも政策形成的要素が含まれる以上、法実務の広い範囲に及ぶ。他方、社会科学研究の議論を参照すれば、一般にEBPMの議論においてエビデンスとして指示されるものが、方法や性質の点で偏りがあるのではないかとの論点も浮上する。
このゼミでは、法実務と社会科学を架橋する観点から、立法政策・司法的決定における社会科学的エビデンスの意義・課題を考える。この主題に関する基本的文献を順次検討した後、2つ程度の事例を選び事例研究を行う。事例研究のテーマは、家族法分野から、立法政策上現在活発な議論が行われている問題、および、「社会の変化」に言及する判決を取り上げる予定であるが、具体的には受講者の関心も聞いて決定する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6975
GLP-LS6501S9
演習(法社会学)
佐藤 岩夫
A1 A2
金曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
1.前半では、ゼミの主題に関する基本的文献を順次取り上げる。参加者が分担して報告を担当し、議論を通じて理解を深める。取り上げる文献は、初日のガイダンスにおいて説明する。 2.後半では、事例研究を行う。参加者がチームに分かれ、それそれの事例における社会科学的知見の利用可能性、意義、課題等について報告し、全員で議論を行う。取り上げる事例は、ガイダンスにおいて候補を示した上で、参加者の関心も加味して決定する。
授業の方法
演習
成績評価方法
・筆記試験を行わない ・平常点を考慮する ・レポートを課さない ・成績を合格・不合格 で評価する
教科書
教科書は指定しない。 各回に取り上げる文献は、教員が用意し、電子媒体(PDF等)で配付する。
参考書
授業の全体に関する参考文献として以下を紹介しておく。 ・太田勝造他編(2009)『法社会学の新世代』有斐閣。 ・佐藤岩夫・阿部昌樹編(2022)『スタンダード法社会学』北大路書房。 ・大橋弘編(2020)『EBPMの経済学:EBPMを重視した政策形成』東京大学出版会 ・井頭昌彦編(2023)『質的研究アプローチの再検討:人文・社会科学からEBPsまで』勁草書房
履修上の注意
法実務・法学研究と社会科学の関わりに関心を持ち、社会科学の多様な方法を学ぶ意欲を持つ学生の受講を歓迎する。
その他
https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/*****