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演習(民法)

ヨーロッパ決済法制の研究
 近時の金融法制に関する重要なテーマの1つが、機能別・横断的法制の構築である。これまでの個別の業法による規制に代わり、金融サービスの機能に応じた規制を導入することが目指されている。
 わが国では、平成30年6月に、金融審議会「金融制度スタディ・グループ」が「中間整理――機能別・横断的な金融規制体系に向けて」を公表し、これを1つの指針として、令和2年6月に「金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和2年法律第50号)が成立した。その立法過程において参照された外国の法制の1つが、EUの第2次決済サービス指令(Payment Services Directive 2)である。本演習では、第2次決済サービス指令の内容を検討し、日本の決済法制との比較を行う。そして、決済サービス法制の今後の在り方に関する理解を深めることを指す。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6955
GLP-LS6501S9
演習(民法)
加毛 明
A1 A2
火曜5限
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教室
法学政治学系総合教育棟 303号室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
 本演習では、検討の素材として、第2次決済サービス指令及び同指令の策定に影響を及ぼした調査報告書を取り上げる(それぞれ下記のURLから入手可能)。  -Payment Services Directive 2 (PSD2)   : https://eur-lex.europa.eu/*****  -Study on the impact of Directive 2007/64/EC on payment services in the Internal Market and on the application of regulation (EC) No. 924/2009 on cross-border payments in the community   : https://ec.europa.eu/*****    初回は、イントロダクションとして、演習の目的・概要について説明した後、2回目以降の報告分担を決定する。2回目は、第2次決済サービス指令の立案理由を取り上げる。3回目以降は、各回、調査報告書の一部を取り上げ、その内容が、第2次決済サービス指令の規定にいかなる影響を及ぼしたかについて検討する。その際、第2次決済サービス指令の各国の実施状況や、関連する日本法の状況に関しても、必要に応じて検討の対象に含める(「参考書」欄記載の文献が、差し当たりの手掛かりとなる)。  演習参加希望者は、「履修上の注意」欄の説明に基づき、必要な手続きをとってほしい。  なお、参加者の人数次第では、報告担当回が複数になる可能性がある。また、充実した質疑を行うため、毎回、時間延長が見込まれるので、演習の後の時間帯に予定を入れないようにしてほしい。意欲ある学生の参加を期待する。
授業の方法
 初回は、演習の目的・概要に関する説明を行い、各回の報告担当者を決定する。  2回目以降は、報告者の報告に基づき、参加者全員で議論を行う。
成績評価方法
 演習への出席、担当回の報告内容、各回の議論における発言内容に基づいて評価する。
教科書
-Payment Services Directive 2 (PSD2)  : https://eur-lex.europa.eu/***** -Study on the impact of Directive 2007/64/EC on payment services in the Internal Market and on the application of regulation (EC) No. 924/2009 on cross-border payments in the community  : https://ec.europa.eu/*****
参考書
1.第1次決済サービス指令に関する邦語文献  ・吉村昭彦=白神猛「欧州における決済サービスの新たな法的枠組み:決済サービス指令の概要」金融研究28巻1号119頁(2009年)【①】 2.第2次決済サービス指令に関する邦語文献  ・森下哲朗「PSD2(欧州の決済サービス指令2)の概要――我が国の決済法制への示唆」金法2050号18頁【②】  ・石川知弘「欧州の決済サービスに係る新たな法的枠組み(PSD2)の概要とインプリケーション」金法2055号22頁(2016年)【③】  ・杉浦宣彦(監訳)・吉田祈代=山本千恵子(訳)「EU決済サービス指令2015(PSD2) (電子支払決済法制の新潮流)」比較法雑誌50巻4号223頁(2017年)※条文の一部の翻訳あり 3.第2次決済サービス指令の実施状況に関する邦語文献 (1) フランス  -深川裕佳「フランスにおける振込・振替をめぐる法状況」千葉惠美子編『キャッシュレス決済と法規整』(民事法研究会・2019年)88頁  -白石大「フランスにおけるクレジットカード決済をめぐる法状況」千葉惠美子編『キャッシュレス決済と法規整』(民事法研究会・2019年)110頁  -都筑満雄「電子マネーのルールを通してみるフランスのキャッシュレス決済の法状況と特質」千葉惠美子編『キャッシュレス決済と法規整』(民事法研究会・2019年)127頁 (2) ドイツ  -川地宏行「ドイツ民法における決済サービス規定の改正と判例学説」千葉惠美子編『キャッシュレス決済と法規整』(民事法研究会・2019年)147頁  -舩津浩司「ドイツの支払サービス監督法制の概要」同法71巻1号519頁(2019年) 4.日本法の状況に関する文献  -井上俊剛監修『逐条解説 2017年銀行法等改正』(商事法務・2018年)  -森下哲朗「キャッシュレス化と決済法制」千葉惠美子編『キャッシュレス決済と法規整』(民事法研究会・2019年)24頁  -千葉恵美子「決済サービスのデジタル化と最近の立法政策の動向(上)(下)」現消46号18頁、47号80頁(2020年)
履修上の注意
 参加希望者は、「参考書」欄掲記の【①】~【③】の文献に目を通したうえで、演習に参加する動機、及び、第2次決済サービスについて関心を有するテーマを明らかにした「志望理由書」を大学院係に提出すること。