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最終更新日:2026年10月16日
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演習(民法)
財産権判例研究
民法の条文には「財産権」という概念が散見される。たとえば、民法163条は「所有権以外の財産権」の取得時効を定め、民法166条2項は「債権又は所有権以外の財産権」の消滅時効を定めている。民法205条は自己のためにする意思をもって「財産権」を行使する場合に占有の規定を準用し、民法264条は数人で「所有権以外の財産権」を有する場合に共有の規定を準用している。民法364条は「財産権」を質権の目的とすることができると定めている。民法555条は当事者の一方が「ある財産権」の移転を約することを売買契約の要素とし、民法586条は当事者が互いに「金銭の所有権以外の財産権」の移転を約することを交換契約の要素としている。民法710条及び711条は「財産権」を侵害する不法行為をそうでない不法行為と区別している。
この財産権概念は、所有権その他の物権と債権の両方を包摂するものであり、物権と債権とを峻別する現行民法の体系の中にあって異彩を放っている。のみならず、この概念は物権でも債権でもない権利をも包摂しうるものであって、民法以外の法律に基づく権利や慣習上の権利に民法の規定を適用する手がかりとなるものでもある。しかし、通常の民法の授業では、この概念が詳しく扱われることはあまりない。
そこで、本演習では、特に行政法や知的財産法など民法以外の分野で登場する権利であって財産権としての性質を有するとされるものも含めて、財産権の規律を扱った最高裁判例(または大審院判例)を取り上げ、そこから財産権の共通理論を抽出することが可能か、という問題を考えてみたい。
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