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最終更新日:2026年10月16日

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現代法の基本問題

 本講義は、現在のエジプト民法(民法典は1949年施行)の特徴を明らかにすることを目的とする。検討に当たっては、他の法との比較の手法を用いる。比較の対象となる法は、日本民法(ボアソナード民法を含む)、フランス民法、イスラーム法であるが、分野によって比較の重点は異なってくる(このこと自体がエジプト民法の特徴と言える)。
 エジプト民法典は、日本民法典と同様、西洋近代法(特にフランス法)の強い影響を受けて制定された(法準則の具体的内容にはイスラーム法も影響を与えたと言われているが、その影響の程度そのものが議論の対象になっている)。他方、周辺諸国での民法典制定に際しては、エジプト民法典が参照されることになった(エジプト民法典と相当程度共通の内容を持つ民法典もある)。このため、エジプト民法典は、現代中東法において特に重要な地位を占める法典の一つになっている。
 法継受という体験を日本と共有するエジプトが、どのようにして民法を形作っていったのか、また、そこで作られた民法はどのような特徴を有するのか、という問題を、他の上記諸法と比較しつつ検討するのが本講義の目的である。具体的には、所有権(「物の法」)および家族関係(「人の法」)に関連するいくつかのテーマを取り上げ、配付資料(主として、エジプト民法典、フランス民法典、ボアソナード民法典からの抜粋)に基づき質疑応答を行い、比較検討を行う。
 前半は講義形式で行うが、後半は資料に基づく議論に重点を移す。質問への応答ならびに議論への貢献度を平常点として考慮する。
 講義の題材そのものはエジプト民法であるが、法科大学院の学生諸君にとって、翻って我々の民法の特徴を再認識する機会となれば幸いである。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6264
GLP-LS6302L1
現代法の基本問題
両角 吉晃
A1 A2
水曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
 講義の前半では、後半の授業で行う具体的な法準則の検討の際に必要となる前提知識について講義形式で説明する。まず、エジプト民法典の制定過程とそれを取り巻く政治・社会状況、そしてその後の推移について概観し、次に、エジプト民法の基本的なルールについて説明する。  後半では、具体的な法準則の比較検討を行う。所有権(占有、時効等を含む)および家族関係に関する法制度について、日本法、フランス法、イスラーム法との比較を行いながら、エジプト民法の特徴を検討する。エジプト民法典の条文等、事前に資料を配布するので、授業前にその内容を確認していることを前提に、資料についての質問に答えてもらい議論を行う、という形で授業を進める。 第1回 近代エジプトの誕生 第2回 スエズ運河掘削と外国支配 第3回 イギリスによる「保護国」化 第4回 現行民法典の編纂 第5回 民法典と憲法 第6回 エジプト民法典概要 第7回 近代的所有権概念の成立 第8回 所有権関連規定(1) 第9回 所有権関連規定(2) 第10回 所有権関連規定(3) 第11回 家族関係関連規定(1) 第12回 家族関係関連規定(2) 第13回 「固有法」と「継受法」
授業の方法
双方向的授業を中心に行う。
成績評価方法
筆記試験を行う。A方式(2時間)による。 平常点を考慮する(筆記試験90%、平常点10%)。 レポートを課さない。 成績をA+・A・B・C+・C-・Fで評価する。
履修上の注意
2025年度Sセメスター開講の「法のパースペクティブ」を履修している場合には、授業内容の一部が重複する(特に講義前半部分)ので、その点に注意されたい。もちろん、授業としては別のものとなる。
その他
毎年開講(ただし、主として扱う法分野は変わり得る。)