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最終更新日:2025年4月21日

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法のパースペクティブ

ヨーロッパ中世(11-14世紀)における法学の発展
 法規範を直ちに適用するのではなく、その内容をまず理解しようと試み、その結果として生じる複数の解釈を競合させ、蓄積する。さしあたりそのような営みを法学と捉えた上で、11世紀から14世紀にかけてのその発展を考察します。主たる対象はパリを中心とする教会法学・神学です。それと関わる範囲で中世ローマ法学を扱います。
 講義は、11世紀から12世紀半ばにかけての学識法の成立、12世紀半ばから13世紀半ばにかけての発展、13世紀半ばから14世紀半ばにかけての展開、の3区分を意識して行います。しかし、具体的な法制度の発展を通時的に見る方法と、それぞれの区分の特徴を詳しく掘り下げる方法を併用する予定ですので、必ずしもそれぞれの区分を維持するわけではなく、均等に扱うわけでもありません。
 毎回、中心となるテクストを1つ取り上げ、その解釈を試みます。史料をどう読むか、どのように読むと面白いか、を考えることが講義の主たる関心です。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6258
GLP-LS6301L2
法のパースペクティブ
源河 達史
S1 S2
木曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
例えば、下記のテーマが考えられます。ただし、1つのテーマが1回で片付かない場合もあり、他のテーマとテクストを扱う場合もあるため、大きく変える可能性があります。詳しくはITC-LMSでアナウンスします。史料として、建築物の写真や図面、地図や絵画など、画像史料をも使う予定です。脱線が非常に多いこと、脱線が本選になってしまう可能性があることをお断りしておきます。 第1回 イントロダクションー方法、基本用語、歴史的概観 第2回 西洋中世の知識人ーアベラール『厄災の記』の分析(11世紀末から12世紀前半) 第3回 理性・権威・権力ー建築に表現された時代思潮、学問の発展、支配者(アベラールとその後) 第4回 教会法学の成立と教会概念ーグラティアヌス教令集 第5回 刑法・刑事訴訟の発展1ー責任、証拠法 第6回 刑法・刑事訴訟の発展2ー証拠法、刑事訴追 第7回 経済発展と法1ー利子の禁止と流質の禁止 第8回 経済発展と法2ー君主の権力  第9回 清貧思想と法1ー経済発展の裏側、フランチェスコ会の成立 第10回 清貧思想と法2-無所有の思想 第11回 清貧思想と法3-無所有の思想に対する批判、「主権者」の意思 第12回 公会議主義の時代1 第13回 公会議主義の時代2 「都市の文化と法」、「婚姻法の発展」、「法実務との関りー鑑定意見書」、といったテーマも考えていますから、あくまでも当座の予定と理解してください。
授業の方法
オンライン講義。URLはITC-LMSで通知。
成績評価方法
レポートによる。出席はとらない。出席すること自体を評価の対象としないので、注意してください。
教科書
講義で資料を配布する。
参考書
講義で適宜紹介する。
履修上の注意
史料をどのように読むか、どう読んだら面白いか、を考える講義です。もちろん、学問的な手続に従って史料解釈を行うのは当然のことです。