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最終更新日:2024年4月22日

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法のパースペクティブ

法分野における翻訳の諸問題
翻訳は,比較法だけでなく実定法学においても最も根本的な方法の一つを構成するが,従来方法論的な反省はほとんど加えられてこなかった。そこで,翻訳の方法や法学の実質に及ぼす影響などにつき,日仏・日独・日米・EU・日中の観点から,問題発見的な仕方で可能な限り総合的な考察を試みる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6254
GLP-LS6301L2
法のパースペクティブ
伊藤 洋一
S1 S2
月曜2限
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講義使用言語
日本語、英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
オムニバスで各教員が原則として3回ずつ講義する。 今年度の授業は,原則として対面授業として実施予定であるが,新型コロナウィールス感染状況により授業形態が変更される可能性もあるので,ITC-LMS上の本授業についての掲示に注意すること. オンライン授業となった場合の接続情報は,ITC-LMS上の本授業の「オンライン授業情報」欄に掲示される. 第1回(4月8日)に授業ガイダンスとして,授業内容とレポートについての説明を行う. 第2回以降の各教員の授業内容は、以下の通りである。教員毎にURLが異なるので注意すること. 4月15日,22日,5月7日(火)[月曜授業振替日]: 伊藤(*****):多言語使用はヨーロッパ法の重要な特色の一つである。EUの諸機関・裁判所における作業言語,多数の言語ヴァージョンによる正文の存在,更にヨーロッパ法形成における比較法の問題点等に関する問題を取り上げる。 5月13日,20日,27日: C. ローソン(Lawson)(*****) In our first class, we will consider a selection of theoretical and comparative challenges that arise when translating legal texts in the J-E language pair. Our second class will examine the global trend towards plain legal language, and consider how plain language drafting and translation techniques can be useful for lawyers in cross-border legal practice. Finally we will apply what we have learned in a J to E legal translation workshop class using legislative and commercial texts. All readings and materials will be made available on ITC-LMS a week before each class. 6月3日,10日,17日: 松原(*****) 中国・日本・西洋諸社会の間に展開してきた法世界における、西洋語、日本語、中国語の間の重層的な関係について分析を行う。西洋法的諸概念を直接的に中国語に翻訳する初期の試みとしての『万国公法』、『万国公法』を参考にしつつ独自にも多くの翻訳を行った日本の近代法形成、日本で翻訳語として使用された多くの(中国起源の漢字による)法律用語を積極的に活用した清末以降の中国、といった対象のみならず、そもそも日本・中国の双方で翻訳に使用された漢語(中国語)自体が伝統中国世界・前近代日本でどのような意味をもち、それが如何に理解されたか、といった問題にも射程を拡げる。 6月24日,7月1日,8日: 田口*****):中世以降のドイツ法史は、ラテン語で書かれた法テクストから大きな影響を受けつつ展開した。そこで、ラテン語とドイツ語の間の翻訳という問題を、中世初期の部族法典、中世中期の法書史料、中世後期の異端審問から題材を採りつつ検討する。それを通じて、西洋の法概念の日本語への翻訳についても、どのような示唆が得られるかを考えたい。
授業の方法
講義
成績評価方法
レポート提出(標題,氏名,学生証番号,採点希望教員名を表紙に明記すること)をもって試験に代える。 提出期限は2024年7月26日(金)正午。 [重要] 提出方法に関しては,IUTOLのこの授業の「お知らせ」の指示に従うこと. 成績をA+・A・B・C+・C-・Fで評価する. レポートと平常点の配分は,8:2である.
教科書
各授業において適宜指示する.
参考書
基本的参考文献として,Ichiro Kitamura, La traduction juridique, Les Cahiers de droit, 1987, pp. 747-792 ; Problems of the Translation of Law, Victoria Univ.of Wellington Law Review, 1993. 柳父章『翻訳語成立事情』岩波新書;『翻訳とは何か』『近代日本語の思想』法政大学出版局。平子義雄『翻訳の原理』大修館書店。丸山真男・加藤周一『翻訳と日本の近代』岩波新書。田中英夫『英米法のことば』(有斐閣)。早川武夫・椙山敬士『法律英語の基礎知識・増補版』商事法務(2005)。柏木昇ほか「特集・法令外国語訳整備の推進」ジュリスト1312号(2006)。柏木昇『法律文書の英訳術』商事法務(2023)。
履修上の注意
各授業において適宜指示する. 第2回以降の教材は,UTOL(https://utol.ecc.u-tokyo.ac.jp/*****)にアップロードされる予定である.