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先進国の比較政治

この講義は,政党デモクラシーの構造と変容をヨーロッパの事例を中心として検討するものである.具体的には,第二次世界大戦後(ca. 1950-80s)の西ヨーロッパにおいて安定をみた,議会を中心とする政党デモクラシーを,「デモクラシーという理念の一つの歴史的実装」と位置づけ,その社会的前提条件,現実の運営,規範的位置を検討する.その上で,その後(ca. 1990s-)の変容を検討しながら,この「歴史的実装」が現在直面している困難を分析する.
もとより戦後ヨーロッパの事例はローカルなものに過ぎない.大統領制における政党の意義は議会制におけるそれと大きく異なり,社会的諸条件に応じて政党の果たす機能も相違せざるを得ない.しかしこの特殊事例の検討は,理論的・普遍的に説明可能なものと歴史的・社会的条件に依存している部分を腑分けする作業を必須とする.またおそらくは,この「歴史的実装」がさまざまな分析的・規範的モデルを通じてわれわれの政治学的思考に強く影響しているのであり,その帰趨は政党とデモクラシーをめぐる議論全体に影響しうる.これらの点で,他の地域・時期に主たる関心を持つ受講者に対しても一定の有益な知見をもたらすものと期待している.
なお,本講義のパースペクティブは歴史的なものであり,特に新たな因果関係の説明を提示するより,事態の理解と概念化を重視するものだが,講義内容のなかでは先端的な比較政治研究の成果も随時紹介する.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-304-61
GLP-LP6316L1
先進国の比較政治
網谷 龍介
S1 S2
金曜2限
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教室
法文1号館 21番教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
おおむね以下のような項目立てで進める予定である. 1.イントロダクション 2.ヨーロッパ戦後政治の時期区分 3.大衆政治と政党システムの形成 4.政党デモクラシーの規範構造 5.政党システムの対立軸 6.政党システムはいつ変化したのか 7.「戦後体制」の変化 8.政党システムの二極化? 9.政党システムの空間的イメージとその変容 10.「緑の党」という革新 11.「ポピュリスト」政党とはなにか 12.主流政党の困難 13.まとめ
授業の方法
講義
成績評価方法
平常点およびレポートによる.詳細は別途説明する.
教科書
なし
参考書
講義全体に対応する特定の参考書は存在しない.この問題について担当者の抱いている見通しについては,網谷龍介,上原良子,中田瑞穂編『戦後民主主義の青写真――ヨーロッパにおける統合とデモクラシー』(ナカニシヤ出版,2019年),網谷龍介,伊藤武,成廣井孝編『ヨーロッパのデモクラシー 改訂第2版』(ナカニシヤ出版,2014年)を参照.
履修上の注意
なし