大学院
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最終更新日：2025年4月21日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
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政策分析
政策分析は、決定者に対してどのような政策的な選択肢が存在するのかを示し、その効果やコスト等に関する情報を明らかにするものである。この授業においては、政府が社会経済に働きかける政策の様々な手段という側面を中心的な視点にして考察してゆく。
まず、最初に現在のガバナンスの変容が政策手段の選択にどのような影響を与えているのか、その大きな動きについて論ずる。さらに、政策の様々な手段を評価し、判断する軸として、どのような観点が重要となるのかを議論する。次に、具体的な政策の事例を挙げながら、（１）規制、補助金、直接供給等といった政府の用いる政策手段の基礎的なレパートリーにどのようなものがあるのか、また、（２）個々の政策手段には、どのようなメリットとディメリットが存在するのか、さらに（３）個々の政策手段が有効に機能する条件はどのようなものであるのか、について考察してゆきたい。この授業を通じて、政策的な課題に対応するための手段的な選択肢についての一定の見取り図を得、具体的な課題にそって具体的な手段を組み合わせ新たに構築してゆくための基礎的な能力を身につけることを目的とする。
まず、最初に現在のガバナンスの変容が政策手段の選択にどのような影響を与えているのか、その大きな動きについて論ずる。さらに、政策の様々な手段を評価し、判断する軸として、どのような観点が重要となるのかを議論する。次に、具体的な政策の事例を挙げながら、（１）規制、補助金、直接供給等といった政府の用いる政策手段の基礎的なレパートリーにどのようなものがあるのか、また、（２）個々の政策手段には、どのようなメリットとディメリットが存在するのか、さらに（３）個々の政策手段が有効に機能する条件はどのようなものであるのか、について考察してゆきたい。この授業を通じて、政策的な課題に対応するための手段的な選択肢についての一定の見取り図を得、具体的な課題にそって具体的な手段を組み合わせ新たに構築してゆくための基礎的な能力を身につけることを目的とする。
時間割／共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-304-081
GLP-LP6308L3
政策分析
田邊 國昭
火曜2限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
講義日程：（全13回）以下のような日程を予定しているが、変更はあり得る。
１．政策研究の特性及びガバナンスの変容(4/8）
Readings:
(1) Guy Peters, The Future of Governing 2nd edition, University Press of Kansas, 2001
(2) Lester M. Salamon, "The New Governmence and the Tools of Public Action: An Introduction," in Lester M. Salamon, The Tools of Government.
(3) James S. Coleman, Policy Research in the Social Sciences, Morristown, N.J., General Learning, 1972.
２．政策手段の類型と評価の視点(4/15）
Readings:
(1) Christopher Hood, The Tools of Government, Chapter 1.and 5
(2) 西尾勝、「効率と能率」、西尾勝『行政学の基礎概念』（東京大学出版会、1990年）所収
３．規制（4/22,,5/13,20）
事例： （１）電力産業の規制改革
（２）アスベスト規制
Readings：
（１）植草益 公的規制の経済学 東京 : NTT出版 2000.7
（２）植草益編 社会的規制の経済学 東京 : NTT出版 1997.7
（３）植草益他編 講座・公的規制と産業 東京 : NTT出版 1994.3-
1 : 電力 / 植草益編
2 : 都市ガス / 植草益, 横倉尚編
3 : 電気通信 / 林敏彦編
4 : 交通 / 金本良嗣, 山内弘隆編
5 : 金融 / 堀内昭義編
（４）W. Kip Viscusi, John M. Vernon, Joseph E. Harrington, Jr, Economics of Regulation and Antitrust (3rd ed), Cambridge, Mass. : MIT Press, 2000
（５）W. Kip Viscusi, Fatal Tradeoffs : public and private responsibilities for risk, New York : Oxford University Press, 1992
（６）Stephen Breyer, Regulation and its reform, Cambridge, Mass. : Harvard University Press, 1982
（７）Stephen Breyer, Breaking the Vicious Circle : Toward Effective Risk Regulation / (The Oliver Wendell Holmes lectures ; 1992), Cambridge, Mass. ; London, Eng. : Harvard University Press,1993
（８）Robert Baldwin, Colin Scott, Christopher Hood edite, A Reader on Regulation (Oxford readings in socio-legal studies), Oxford ; New York : Oxford University Press, 1998
（９）Mark Armstrong, Simon Cowan, & John Vickers, Regulatory Reform: Economic Analysis and British Experience, Cambridge, Mass. : MIT Press, 1994
（10）OECD, Regulatory Impact Analysis: Best Practice in OECD Countries, 1999
４．政府融資と政府保証(5/20）
事例：（１）ベンチャー支援
（２）地震再保険
Readings：
（１）Federal Reinsurance for Disasters ftp://ftp.cbo.gov/*****
５．補助金（5/27）
事例：雇用調整助成金
Readings：
(1) U.S. General Accounting Office, Grant Programs: Design Features Shape Flexibility, Accountability, and Performance Information, GGD-98-137. Washington, D.C.: General Accounting Office, 1998.
(2) 宮本憲一編,『補助金の政治経済学』、朝日新聞社, 1990.9
６．租税特別措置及び政策税制(6/3）
事例：環境投資を行う企業に対する租税特別措置
Readings:
(1)和田八束,『租税特別措置 : 歴史と構造』、有斐閣, 1992.4
(2)OECD(経済協力開発機構)著（石弘光監訳 ; 環境庁企画調整局計画調査室訳）,『環境と税制 : 相互補完的な政策を目指して』 、有斐閣, 1994.4
７．公共サービスと公共投資(6/10,17）
事例：（１）高齢者介護サービス
（２）社会資本整備計画
Readings:
(1)能勢哲也,『公共サービスの理論と政策』、日本経済新聞社, 1980.2
(2)中村英夫編，道路投資評価研究会著『道路投資の社会経済評価』東洋経済新報社，1997年．
８．情報と情報開示(6/24）
事例： 景品表示法
Readings:
(1) Janet A. Weiss, and Mary Tschirhart, "Public InformationCampaigns as Policy Instruments," Journal of Policy Analysis and Management, Vol.13, (1994), pp.82-119.
９．政策介入のパターンと有効性(7/1）
10. 試験（7/8）
授業の方法
講義
成績評価方法
平常点１：試験 ４の割合で評価する。
教科書
授業開始時に指示する。
参考書
授業時に指示する。
履修上の注意
政策の基本的な手段について事例をもとに講義する。
その他
情報基盤センターのITC-LMSに授業の資料等を掲載していますので、参照願います。
