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最終更新日:2024年4月22日

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排除型社会におけるコミュニティ、労働、学習

排除型社会におけるコミュニティ、労働、学習
 本講義では、現代社会の基本的特質を「排除型社会」として捉え、それらに対処するキー概念として注目されている「コミュニティ」の姿および再編の方向性の検討を通して、学ぶことの意味について考えたい。人間生活は他者との関係性なしでは成り立たない。災害時や高齢化社会における助け合いを想起するまでもなく、そもそも「生きる」こと自体がさまざまな営みの連関の中で成立している。反面、生活の個別化とともに人間関係が希薄化し、地域社会の衰退・崩壊は加速度的に進行している。講義では、今日の競争社会によって失われつつある他者との関係性や人間性を回復させる砦としてあらためて注目されている「コミュニティ」の現代的な形およびそれらと密接な関連をもつ労働や学習のあり方について、労働者協同組合(ワーカーズコープ)の実践紹介などを交えながら検討したい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
23-213-06
GED-IE6341S1
排除型社会におけるコミュニティ、労働、学習
大高 研道
S2
月曜3限、月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学研究科
授業計画
 本講義は「第Ⅰ部 社会的排除(第2回~6回)」「第Ⅱ部 排除型社会への対抗戦略(第7回~10回)」「第Ⅲ部 地域学習を基盤とした知の創造過程(第11~14回)」からなる。 第1回:イントロダクション 第2回:コロナ禍と社会-命と暮らしを守る社会を取り戻す 第3回:社会的排除とは何か 第4回:社会的排除と格差社会論争 第5回:社会的排除とリスク社会 第6回:社会的排除と貧困概念 第7回:排除型社会とコミュニティ 第8回:排除型社会における共同・協同・協働 第9回:社会的排除と闘う社会的企業-ワーカーズコープと協同労働 第10回:協同労働が切り拓く未来 第11回目 地域学習を基盤とした知の創造過程 第12回目 協同労働の社会化と学び合うコミュニティ 第13回目 学びの主体から当事者へ 第14回目 総括討論とまとめ
授業の方法
 基礎知識に関する座学、文献講読に基づいたディスカッションおよび個別論題報告からなる。具体的な文献および進め方は初回授業時に履修者と相談の上、決定する。
成績評価方法
平常点(授業への参加度、報告・発表内容等)70%、レポート30%
教科書
履修者の研究テーマ・関心が共有できた段階で、履修者と相談のうえテキストを決定する。
参考書
ジョック・ヤング『排除型社会-後期近代における犯罪・雇用・差異』/パウロ・フレイレ『被抑圧者の教育学』/日本社会教育学会編『地域づくりと社会教育的価値の創造』/藤井敦史・原田晃樹・大高研道『闘う社会的企業』/折戸えとな『贈与と共生の経済倫理学』
履修上の注意
対面実施
その他
 本講義は、近代社会の矛盾をベースとした現代社会構造への批判的・創造的検討と、そこで求められる実践コミュニティへの学習論的アプローチの模索が主題となる。