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最終更新日:2024年10月18日

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教育言説の社会学

教育社会学において言説や文字データを用いた研究は多いが、それが依拠する方法論/理論は、構築主義やフーコー的言説分析から、概念分析、自然言語処理を用いたテキストマイニングに至るまで、多岐にわたっている。その中で、知見の新規性はもちろん、分析の手続きの妥当性や、言説/社会の関係に関する存在論・認識論的な前提が厳しく問われることもある。
本授業では、言説を対象とする研究にはどのような方法的立場があり、それぞれいかなる前提と課題を有しているのか、基本的な視座を習得することをめざす。基礎的な文献を講読した上で議論し、部分的にはKHコーダー等を用いたワークも活用しながら理解を深めていきたい。
なお受講者は言説研究の経験者である必要はない。むしろ、初めて言説を用いて修士論文、投稿論文、その他論文等を書く人も含め、本方法論に関する基本的な議論の布置を理解できるようになることが主な目的である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
23-212-08
GED-IE6241S1
教育言説の社会学
仁平 典宏
A2
月曜3限、月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学研究科
授業計画
1回目イントロダクション 2回目言説データに触れる 3回目事例としてのいじめ言説 4回目言説と構築主義 5回目方法論的構築主義の展開と困難 6回目言説と「実態」――統計の位置づけについて 7回目権力と言説 8回目歴史と言説 9回目概念分析について 10回目概念分析と構築主義 11回目概念分析の研究を読む 12回目計量テキスト分析の基礎1 13回目計量テキスト分析の基礎2 14回目計量テキスト分析の実際
授業の方法
毎回指定された論文を全員が購読した上で、当日は報告者が報告を行い、それに基づいて全体でディスカッションを行う。 テキストマイニング等に関してはワークも併用する。
成績評価方法
平常点。具体的には、授業への出席・報告・議論への参加を重視する。(無断欠席は1回ごとに1段階評価が下がる)
教科書
授業内で指示する。
参考書
スペクター, J.I. &キッセ, M.B.『社会問題の構築―ラベリング理論を超えて』(マルジュ社) 中河伸俊・赤川学編『方法としての構築主義』(勁草書房) ベスト, J. 『社会問題とは何か―なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』(筑摩書房) 佐藤俊樹・友枝敏雄編『言説分析の可能性―社会学的方法の迷宮から』(東信堂) 広田照幸『教育言説の歴史社会学』(名古屋大学出版会) 酒井泰斗他編『概念分析の社会学─社会的経験と人間の科学』(ナカニシヤ出版) 酒井泰斗他編『概念分析の社会学2─実践の社会的論理』(ナカニシヤ出版) 樋口耕一『社会調査のための計量テキスト分析―内容分析の継承と発展を目指して【第2版】 KH Coder オフィシャルブック』(ナカニシヤ出版)
履修上の注意
言説を用いた調査・研究の経験者である必要はなく、初学者も歓迎する。 毎回指定された論文を全員が購読した上で、当日は報告者が報告を行い、それに基づいて全体でディスカッションを行う。つまり事前の文献の読解と論点の検討は、報告者以外も必須となる。