大学院
HOME 大学院 臨床現象学I
過去(2023年度)の授業の情報です
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年10月18日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

臨床現象学I

「現場」に基づく質的研究について考える
【授業の目標】
本ゼミのタイトルも「臨床現象学」であるが、現在日本では、●●現象学、現象学的△△、といった研究領域が多数展開している。しかし、何をもって●●現象学、現象学的△△と称しうるのかは明確ではない。狭義には、現象学者の知見を理論的背景にすることが現象学的な研究であるが、広義には、ものごとを捉えるスタンスを現象学に依拠することも現象学的な研究に含まれる、と講義者は考えている。
本ゼミでは、日本における現象学的質的研究を紹介すると同時に、エスノグラフィ、質的社会調査などとの相違についても検討することにより、「現場」に基づく質的研究について考えることを目指す。

【授業の概略】
授業の概略は以下のとおりである。
講読する文献を受講者と共に決める。候補となる書籍は以下のとおりである。
その他、受講者からの推薦も受け付ける。
①村上靖彦の一連の文献
②臨床教育現象学の文献(大塚類、遠藤野ゆり、奥井遼など)
③マックス・ヴァン マーネン2011『生きられた経験の探求』(村井尚子訳)ゆみる出版
④岸政彦ほか2016『質的社会調査の方法』有斐閣
⑤上間陽子2017『裸足で逃げる』at叢書
⑥小田博志 2010 『エスノグラフィー入門―<現場>を質的研究する』春秋社
⑦佐藤郁也2007 『フィールドワーク増訂版―書を持って街へ出よう』新曜社
⑧西村ユミ・榊原哲也2017『ケアの実践とは何か:現象学からの質的研究アプローチ』
⑨吉川孝他編2012『生きることに責任はあるのか:現象学的倫理学の試み』
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
23-211-08
GED-IE6104S1
臨床現象学I
大塚 類
S1 S2
木曜3限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学研究科
授業計画
第1回 イントロダクション 第2回 文献講読① 第3回 文献講読② 第4回 文献講読③ 第5回 文献講読④ 第6回 文献講読⑤ 第7回 文献講読⑥ 第8回 文献購読⑦ 第9回 文献購読⑧ 第10回 文献購読⑨ 第11回 中間相談:閑話休題 第12回 文献講読⑩ 第13回 文献講読⑪ 第14回 文献講読⑫ 授業計画は受講者との相談により変更される場合があります。 1) Introduction 2) Literature reading (1) 3) Literature reading (2) 4) Literature reading (3) 5) Literature reading (4) 6) Literature reading (5) 7) Literature reading (6) 8) Literature reading (7) 9) Literature reading (8) 10) Literature reading (9) 11) Mid-term consultation 12) Literature reading (10) 13) Literature reading (11) 14) Literature reading (12) The lesson plan is subject to change in consultation with the students.
授業の方法
基本的に対面での演習形式で行う。 受講人数にもよるが、おそらく各回担当発表制になると思われる。 Basically, it will be conducted in the form of face-to-face exercises. Depending on the number of students, there will probably be a presentation system for each session.
成績評価方法
【評価方法】 発表者は平常点、未発表者はレポート 【評価基準】 (1)授業への参加状況 ①事前に文献を読み、授業中の議論に積極的に加わって、理解を深めている。 ②文献に関する固有の解釈にもとづいて、自分なりの見解を発言している。 ③他者の発言に耳を傾け、自分の見解と関連させて、議論を発展させている。 (2)レポート ①本授業で扱う題材について自分なりの関心にもとづいて要点を捉えている。 ②授業中の議論にもとづいて自分なりの論点を明らかにして議論している。 ③独創性のある論点が提示されており、説得力のある議論が展開されている。 (1) Participation in class ①Students read the literature in advance, actively participate in class discussions and deepen their understanding of the material. ②Students express their own opinions based on their own interpretations of the literature. ③Listen to the comments of others, relate them to their own views and develop the discussion. (2) Reports ①Students are able to grasp the main points based on their own interest in the subject matter covered in this class. ②Students clarify and discuss their own points of view based on the discussions in class. ③It presents original arguments and develops persuasive arguments.
教科書
データは授業時に配布する予定です。 Data will be distributed in class.
参考書
大塚類・遠藤野ゆり編 『エピソード教育臨床:生きづらさを描く質的研究』 (創元社) 遠藤野ゆり・大塚類『さらにあたりまえを疑え:臨床教育学2』(新曜社) 西村ユミ・榊原哲也 『ケアの実践とは何か』 (ナカニシヤ出版) 村上靖彦2018『在宅無限大:訪問看護師が見た生と死』(医学書院) 稲原美苗他編2020『フェミニスト現象学入門:経験から「普通」を問い直す』(ナカニシヤ出版) 吉川孝他編2019『映画で考える生命環境倫理学』(勁草書房) 吉川孝他編2012『生きることに責任はあるのか:現象学的倫理学への試み』(弘前大学出版会)
履修上の注意
当事者性をもった積極的な参加を期待します。 できれば通年での受講が望ましいです。 Active participationis expected. It is preferable to attend the course throughout the year if possible.