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最終更新日:2024年10月18日
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教育哲学演習Ⅰ
カタストロフィ・人間・文化
教育哲学および教育思想史の知見を基盤として現代における人間形成と教育の問題を考察することはいかにして可能だろうか。本授業では、教育哲学におけるいくつかの鍵概念をとりあげ、関連するテクストを読解しつつ現代の人間と文化の問題を検討する。今回のテーマは、「カタストロフィ・人間・文化」である。
一生のうちにカタストロフィに遭遇しなかった思想家などいたのだろうか。本授業では、個人と社会をその根底から揺るがす困難な状況下で生じた思考を起点として、人間と文化の問題を考える糸口を探る。授業は体系的な構成であるというよりも、授業担当者が選択した複数のテクストを皆で検討する形式を採る。検討するテクストは哲学・思想にかかわるものが多いが、そうしたテクストもまたあくまでも表現の一種であると捉えたうえで、同時代のアートや文学などのような多様な表象との関連性を意識したい。それらの表現の検討によって、制度や慣習に大きな変化をもたらすカタストロフィ状況とはいったい何であるかという問いに迫ってみたい。そのことはまた、ビルドゥングの問題領域と、つまり人間がその周りとの関係性のなかで変化し、またその環境を変化させる力動性の問題領域と関わるはずである。
本授業を通じて、受講生は(1)教育哲学・思想史の基礎概念および問題構成を習得することができる。(2)現代社会における教育について批判的に論じる基本的な構えを身につけることができる。(3)以上のことを前提としつつ、各受講生の個人研究を批判的に再検討する一視点を得ることができる。
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