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最終更新日:2026年4月20日

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埋立地の文化資源

 「埋立地の文化資源」は、違和感を覚える言葉かもしれない。埋立地にはあまり文化がないと思われがちだからだ。水域を埋め立てて人工的に造成した場所は歴史が浅く、文化を育む土壌も弱い。工場や倉庫、港湾施設が多く、文化的な営みを感じさせない――これが一般的な埋立地のイメージだろう。
 埋立地に関する文化的考察が少ないからこそ、埋立地の文化資源を考えたい。陸に近い水域を人為的に支配し、造成し、利用するという一連の行為を積み重ねながら、われわれは埋立地にどのような文化資源を生み出してきたのだろうか。造成から数十年が経過すると、埋立地は歴史性を帯びてきて、地域の記憶が宿り始める。100年以上が経つと、もはや歴史的な場所と言ってもよいかもしれない。埋立地の外側にさらに埋立造成がされると、もとの陸から離れるほど新しい場所になっていくという、距離と時間感覚との不思議な相関が生まれる。こうした埋立地における時間経過と、そこに見出される文化資源との関係はいかに。
 いまや日本の海岸線の6割は人工的に整形されたものとなっている。日本地図を見ると、海岸線には「不自然」な直線がたくさん並び、都市部ではそのほとんどが埋立地だ。せっせと海を埋め立てながら生み出した場所で、我々はいかなる文化を育んできたのか。
 授業では、もとの海域の2割が埋め立てられた東京湾の埋立地への遠足も行う。現地でどのような文化資源が見出だせるかを、皆で考えたい。
 本授業は、担当教員が参加するオーストラリア学術振興会の研究プロジェクト「The legacy of coastal infrastructure: reclamations and seawalls」(https://www.westernsydney.edu.au/*****)と連携させながら実施する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21265052
GHS-CR6C02S1
埋立地の文化資源
松田 陽
A1 A2
金曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
授業スケジュール案(調整の可能性あり) Week 1: イントロダクション Week 2: 遠足(佃から月島) Week 3: 学生による事例報告と全体討議 Week 4: 学生による事例報告と全体討議 Week 5: 学生による事例報告と全体討議 Week 6: 遠足(月島から勝どき) Week 7: 学生による事例報告と全体討議 Week 8: 学生による事例報告と全体討議 Week 9: 学生による事例報告と全体討議 Week 10: 学生による事例報告と全体討議 Week 11: 遠足(晴海) Week 12: 学生による事例報告と全体討議 Week 13: 学生による事例報告と全体討議
授業の方法
各受講者は授業期間中に1~2回発表を行い(受講者数に応じて調整)、その発表資料を整理したものを学期末に提出。
成績評価方法
①発表(構成・論理展開・プレゼンテーション)、②全体討議への参加、③期末提出物を総合的に評価。
履修上の注意
授業中の議論への積極的な参加を求める。 本授業の理論的枠組みとしては、以下の文献を参照。 Byrne, D. 2020. ‘Reclamation legacies’, in C. Sterling and R. Harrison (eds), Deterritorializing the Future: Heritage in, of and after the Anthropocene, pp. 244-265. New York: Open Humanities Press. 東京湾の埋め立てについての基礎文献は以下のもの: 東京都港湾局1994『東京港史』 江東区1997『江東区史』 江戸川区1976『江戸川区史』 東京都中央区立京橋図書館編1994-96『中央区沿革図集』 東京都清掃局総務部総務課編2000『東京都清掃事業百年史』 東京都第一区画整理事務所編1995『今よみがえる葛西沖』 「葛西沖の歴史」作成に係る編集委員会編2024『葛西沖の歴史』 月島地区100周年実行委員会1993『月島百年史』 石川雄一郎1991『さまよえる埋立地:江戸TOKYO湾岸風景史』