大学院
HOME 大学院 20世紀東アジアにおける政党政治と安全保障
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

20世紀東アジアにおける政党政治と安全保障

20世紀東アジアにおける政党政治と安全保障
今日の博士論文は課程博士が中心であり、しかも歴史研究(少なくとも日本拠点の近現代日本研究)では短期間で論文を提出する傾向が強まっている。さらに、提出した博士論文をそれに基づく研究書(以下、「博論本」)に再編する出版過程では、狭義の専門家集団につきない読者層に訴求力を持つことがより求められるようになっている。後者の点は、自国研究としての日本(史)研究は、存在理由をより積極的に示すことが求められる外国(史)研究に比べてやや出遅れているともいえるかもしれない。
しかし、このように早期の提出・出版にかかる負荷が上昇しているにもかかわらず、事実発見と視点の再設定に裏打ちされた個別(投稿)論文の集積にとどまらない、論旨と構成の点で相応の体系性・通史性を備えた博士論文(および博論本)に仕上げていくためのメソッドや勘所は、十分に共有されているとはいえない。こうした勘所は、選択されたテーマ(およびそこに託された研究者の「実存」)の可能性と限界とを過不足なく表現する上で不可欠な(人為的)技術であり、技術である以上ある程度は再現・共有可能であるはずだが、そのような叙述や構成の技術を学ぶ機会はこれまであまり提供されてこなかったと思われる。
この授業は、日本政治外交史とその隣接分野(日本近現代史、東アジア国際関係史、政治思想史など)の大学院生を対象に、博論本のよき消費者かつ生産者となるためのトレーニングの場を提供することを目標とする。具体的には、「(一部は19-)20世紀東アジアにおける政党政治と安全保障」をテーマとした近年刊行の6冊の博論本を、2週間に1冊のペースで読み進めていく予定である。これによって、今日の日本政治外交史・東アジア国際関係史の到達水準を把握するとともに、「生産者目線」で博士論文執筆に励むための勘所を得る一助にしてほしい。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21261268
GHS-JS6B02S1
20世紀東アジアにおける政党政治と安全保障
前田 亮介
S1 S2
火曜2限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
現時点では、下記の5冊を取り上げることが確定している。 ①松本洵『政党の誕生――近代日本における複数政党存立の基礎』(東京大学出版会、2025)……week2-3 ②山中仁吉『近代日本の女性参政権と政党政治――初期議会から「憲政常道」まで』(吉田書店、2025) ③飯島直樹『天皇の軍事輔弼体制――元帥と戦争指導の政治史』(名古屋大学出版会、2025) ➃鶴園裕基『「人の移動」の国際政治――東アジア冷戦体制の形成と日本華僑』(晃洋書房、2025) ⑤濵砂孝弘『安保改定と政党政治――岸信介と「独立の完成」』(吉川弘文館、2024) 残る1冊については、三代川夏子、岩谷將、髙橋亮一(また幕末維新期だが醍醐龍馬、水上たかね、常瀟琳)といった著者の博論本を想定しているが、刊行スケジュールや参加者の要望もふまえて考えたい。 毎回の課題文献は、購入する必要は必ずしもないが、各自で必ず(コピーで構わないので)入手し、毎回持参する。入手できないリスクを軽減するため、参加者は東大図書館が所蔵する分については借り出さないでいただけるとありがたい。 なお、仮に幕末維新期に関する博論本を取り上げることになった場合も、1冊目(week2-3の課題文献)となるのは松本洵『政党の誕生』である。そのため、初回のガイダンスまでに同書は必ず各自入手しておかれたい。
授業の方法
参加者の人数によるが、今年度は多いことが予想されるため、とくに報告者を立てず、毎回全員が課題文献についてA41枚相当のペーパーを用意し、いくつかの論点ごとに議論する形を想定している。
成績評価方法
平常点(毎回のペーパーの内容と発言)による。また、演習形式の授業であるため、正当性のない欠席は認められない。
履修上の注意
初回の授業はガイダンスのため、履修を検討している人は必ず出席してほしい(キャンパスの混雑状況に鑑み、初回をオンラインで開催する場合には事前に連絡する)。 出席に先立って、下記のエッセイに各自目を通してくること。 ・曽我謙悟「先行研究を読むとはいかなる営みなのか――大学院新入生への1つのアドバイス」(『書斎の窓』635-637、2014-2015年) https://www.yuhikaku.co.jp/***** https://www.yuhikaku.co.jp/***** https://www.yuhikaku.co.jp/***** 毎回の参加者は、課題文献(1週間で単著1冊の半分の分量)に必ず目を通し、一定の下調べを行った上で、文章形態のA41枚相当のペーパーを作成してくる必要がある。 なお、博士論文を必ずしも執筆する予定のない参加者も、歓迎する。 いずれにせよ、毎回の予習に相応の時間を割く準備と情熱のあることが履修の大前提である。