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最終更新日:2025年4月21日
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文化資源学とまちづくり
文化資源学とまちづくり
近年、日本各地の地域社会で文化資源を活かしたまちづくりが目指されるようになった。その担い手は、行政、自治会、民間企業、非営利団体、大学研究者、学校関係者、ボランティアなど多様である。世の中に眠るさまざまな文化資源を特定し、調査を通してそれらの学術的価値を見定め、調査成果を公開・発信することによって社会的価値を高めようとする文化資源学は、まちづくりと親和性が高い――少なくとも、そう理解されることが多い。
そこで、文化資源学という学術の立場から、文化資源とまちづくりの関係を改めて考えてみようというのが本演習の狙いである。受講者は、各自の関心(修士論文や博士論文のテーマも可)に沿った「文化資源を活かしたまちづくり」の事例を報告し、その内容を全員で討議していく。単なる実践例の紹介に終わらせないように、以下のような問いを意識したい。無限にある文化資源のうち、まちづくりに資するものをどう抽出・選択し、それらをいかに使うのが最適なのか。経済振興を前面に打ち出した文化資源の活用を、誰がどう評価すべきなのか。まちづくりの中で「都合の悪い文化資源」が無視される傾向にどう向き合えば良いのか。今後の人文社会系諸学では、まちづくりのような実践も不可欠なのか。
株式会社THD(https://www.thd.jp/*****)の協力を得て、まちづくりにおける音声メディアを通した文化資源のプレゼンテーションも実験的に検討する。まちづくりにおいて写真や動画といった視覚メディアの活用が優勢になる中、音声メディアによる文化資源のプレゼンテーションには独自の可能性があるように思える。その射程を見極めたい。
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