文献講読と参加者の研究報告および討論からなる。
管理されない人の移動にたいする世論の厳格化、排外主義の高まりなどを背景に、国境管理の場は、より拡散・多重化されると同時に、国家やそれに委託を受けたアクターによる剥き出しの暴力が行使される局面としても機能している。同時に、欧米やアジアにおける権威主義的リーダーの台頭は、グローバル化や民主主義への懐疑と結びついており、現代における国家の役割(期待)の変容を映し出しているようにもみえる。
こうした現代における国家のあり方を捉えることを目指し、社会学や関連領域における国家に関する古典的文献および移民研究における国家の働きに注目した文献を講読する。
なお詳細は、初回の授業で指示する。