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最終更新日:2025年4月21日

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震災後文学の可能性

震災後文学の可能性
2011年3月の東日本大震災から、そろそろ15年が経とうとしている。この間、震災をテーマにした様々な文学(芸術)作品が発表され、その研究書籍も数多く表されるなど、「震災後文学」が一つのジャンルとして確立した感がある。
いま、コロナ禍という「緊急事態」を経た(そして早くもあの時期を忘却しつつある)私たちにとって、津波・地震・原発事故というカタストロフィーに文学的想像力を通して対峙した「震災後文学」を改めて考察することには、大きな意義があるのではないか。
そこでこの授業では、社会、環境、あるいは「魂」をめぐる問題系に着目しつつ、それらの作品群を精読することで、「震災後文学」の可能性を模索していきたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21253709
GHS-EA601LG1
震災後文学の可能性
阿部 賢一
A1 A2
木曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1 イントロダクション 2 「震災後文学」とは(講義) 3 世界文学としての「震災後文学」、あるいはエコクリティシズムの文脈における「震災後文学」(講義) 4 「震災後」を生きる(生きた)人々の姿①~いとうせいこう『想像ラジオ』(2013)、木村友祐『イサの氾濫』(2016)など(講義) 5 「震災後」を生きる(生きた)人々の姿②~大江健三郎『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』(2013)、金原ひとみ『持たざる者』(2015)など(講義) 6 学生発表 7 学生発表 8 「震災後」を照らす異世界の想像力①~川上弘美『神様2011』(2011)、岡田利規『現在地』(2014)など(講義) 9 「震災後」を照らす異世界の想像力②~多和田葉子『献灯使』(2014)、吉村萬壱「ボラード病」(2014)など(講義) 10 学生発表 11 学生発表 12 学生発表 13 授業全体のまとめ
授業の方法
教員による講義と、学生による発表(授業内で扱った作品、もしくは自ら選んだ「震災後文学」作品をテーマとした30分程度の発表)およびそれを踏まえたディスカッションを組み合わせて進めていく。
成績評価方法
授業内での発表、ディスカッションへの参加度(40%) 学期末レポート(60%) ※授業内での発表一回と学期末レポート提出を必須とする。
教科書
特になし
参考書
(小説) ・川上弘美『神様2011』、講談社、2011年。 ・岡田利規『現在地』、河出書房新社、2014年。 ・いとうせいこう『想像ラジオ』、河出文庫、2015年。 ・大江健三郎『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』、講談社文庫、2016年。 ・木村友祐『イサの氾濫』、未来社、2016年。 ・多和田葉子『献灯使』、講談社文庫、2017年。 ・吉村萬壱「ボラード病」、文春文庫、2017年。 ・金原ひとみ『持たざる者』、集英社文庫、2018年。 (論考) ・木村朗子『震災後文学論 あたらしい日本文学のために』、青土社、2013年。 ・木村朗子『その後の震災後文学論』、青土社、2018年。 ・芳賀浩一『ポスト〈3・11〉小説論 遅い暴力に抗する人新世の思想』、水声社、2018年。 ・木村朗子、アンヌ・バヤール=坂井編著『世界文学としての〈震災後文学〉』、明石書店、2021年。 授業内でこれらの書籍を参照する際には、授業前にUTOLで、該当箇所のPDFを配布する。
履修上の注意
・事前配布したPDFに目を通した上で授業に臨むこと。 ・自身の発表のなかで取り上げる小説作品については、必ず各自で書籍を手に入れ、手元に置いておくこと。(図書館で借りる、中古本を入手することも可)