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最終更新日:2025年4月21日

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文化批評(6)

外国文学とパラテクスト
テクストはつねにパラテクストを伴っている。序文、注、解説だけではなく、作者名、作品名などの要素を考慮せずに、裸の「本文(テクスト)」を読み始めることはないだろう。とりわけ、外国文学の翻訳において、解説、注などのパラテクストが果たす役割は重要であり、作品の読解、受容に大きな影響を及ぼしている。この授業では、ジュネットの提唱したパラテクストの概念を踏まえつつ、テクストとの相関関係、パラテクストの機能について検討する。日本文学の翻訳におけるパラテクスト、外国文学の日本語訳におけるパラテクストを随時参照し、パラテクストの文学史素描を試みる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21253702
GHS-EA601LG1
文化批評(6)
阿部 賢一
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1.テクストとパラテクスト 2.「序文/前書き」の機能 3.「注」の機能(原注、訳注) 4.日本文学の提示方法(アメリカの例) 5.日本文学の提示方法(ヨーロッパの例) 6.大江健三郎の翻訳とパラテクスト 7.「振り仮名・ルビ」(円城塔) 8.「挿絵」「写真」(ブルトン、ゼーバルトら) 9.外国文学の提示方法(韓国・朝鮮文学の例) 10.外国文学の提示方法(東欧文学の例) 11.「解説」「訳者あとがき」 12.「装幀」と「帯文」 13.ミラン・クンデラの翻訳とパラテクスト
授業の方法
基本的には講義形式で行うが、随時、履修者との議論の時間を設ける。また、身の回りのパラテクストの事例について、短い発表を行なってもらう予定。
成績評価方法
授業時の課題、報告、期末レポート。
教科書
なし。
参考書
阿部賢一『翻訳とパラテクスト』人文書院、2024年。 ジェラール・ジュネット『スイユ テクストから書物へ』和泉涼一訳、水声社、2001年) 松尾大『〈序文〉の戦略 文学作品をめぐる攻防』講談社選書メチエ、2024年。
履修上の注意
予備知識は必要としない。ただし、配布資料は事前に読了しておくこと。また複数回の報告、課題がある。