1.はじめに――中華人民共和国建国後の政治と文学 胡風批判、反右派闘争
2.文化大革命 白毛女の表象――民間伝承、集団創作歌舞劇、映画、そして革命現代京劇へ
3.みずからの言葉を取り戻す文学者たち 1970年代の傷痕文学から新時期文学へ
4.中国的不条理の表現――モダニズムの復活 王蒙「胡蝶」、高行建「ある男の聖書」、残雪「黄泥街」
5.土着の習俗や民間伝承を取り込む情念――ルーツ文学派 莫言「赤い高粱」
6.もの言う農民作家 閻連科「人民に奉仕する」「丁庄の夢」「四書」
7.中国の前衛作家群像――先鋒派 余華、蘇童、格非ほか
8.女性が自己を語る意味――女性作家の作品に表現された内面1 林白「たったひとりの戦争」、陳染「プライベートライフ」 鉄凝「大浴女」
9.女性が自己を語る意味――女性作家の作品に表現された内面2 衛慧「上海ベイビー」、棉棉「上海キャンディ」、アニー・ベイビー「さよなら、ビビアン」「蓮の花」
10.「80後」(80年代生まれ)の青春小説 韓寒「三重の門」、郭敬明「悲しみは逆流して河になる」
11.香港文学と中国映画 李碧華「ルージュ」「さらばわが愛――覇王別姫」
12.台湾文学 李昴「夫殺し」
13.おわりに 中国現代文学の特殊性と普遍性