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最終更新日:2025年4月1日

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環境倫理入門

環境倫理入門 Introduction to Environmental Ethics
本年度の授業では、いやしくも環境倫理学と称する学が今後日本で存在し続けるとしたら、どのような学でありうるだろうか、ということを念頭において、2011年に起こった福島第一原子力発電所事故がはらむ諸問題を、被災当事者の証言に基づいて受講生に問題提起していきたい。
複数の証言者について検討することを通して、まず原発事故がどのような問題を引き起こしているのかを一定程度具体的に知ることができるだろう。また、受講生の皆さん各自がそういった証言から原発事故が引き起こした問題を評価し、原発事故の解決とは何かを自分なりに提起できるようになることを目指す。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21250072
GHS-XX601LE1
環境倫理入門
山本 剛史
A1 A2
火曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1, 福島第一原子力発電所と環境倫理学 2, 福島第一原発事故の経緯と本件事故の基本事項を振り返る 3, 福島第一原発事故は人災である ―東京電力は地震・津波対策を充分にしなかった― 4, ウルリヒ・ベックのリスク社会論  5, いわき放射線市民測定室たらちねの活動 6, 除染・廃炉作業に携わる労働者の問題 7, 「希望の牧場・ふくしま」を訪ねて―被ばくした牛たちからのメッセージ 8, 前福島県双葉町町長井戸川克隆さんの証言 ―なぜ私は町民を埼玉に避難させたのか  9, 日本政府とICRP‐被ばくリスクをどう取り扱うか? 10, 2つの環境正義論 ―K.S=フレチェットと「環境正義の原理」- 11, 原発と言葉 12, 加害側から発想する環境倫理学はありやなしや ーギュンター・アンデルスを手掛かりに― 13, 予防原則の倫理学の構想 ーヨナスらを手掛かりに―
授業の方法
講義形式を基本とするが、授業中に受講生に発言を求めることがある。
成績評価方法
学期末レポートによる。詳細は授業中に指示する。 また、評価の前提として全授業回数の3分の2以上の出席を求める。
教科書
指定しない。適宜資料を配布ないし配信する。
参考書
1、山本剛史編著『〈証言と考察〉被災当事者の思想と環境倫理学 福島原発苛酷事故の経験から』言叢社、2024年 2、井戸川克隆『なぜわたしは町民を埼玉へ避難させたのか』駒草出版、2015年 3、中川保雄『増補 放射線被曝の歴史』明石書店、2011年 4、みんなのデータサイト『図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集 増補版 』みんなのデータサイト出版、2020年 5、島薗進『原発と放射線被ばくの科学と倫理』専修大学出版局、2019年 6、榊原崇仁『福島が沈黙した日』集英社新書、2020年 7、日野行介『福島原発事故 県民健康管理調査の闇」岩波新書、2013年 8、針谷勉『原発一揆』サイゾー、2012年 9、U.ベック『危険社会』法政大学出版局、1998年 10、安富歩『原発危機と「東大話法」』明石書店、2012年 他にも授業中に適宜紹介していく。
履修上の注意
この授業では原発事故について、一般に報道されている内容とはかなり異なる内容を毎回講義します。また、本邦において環境倫理学をはじめとする哲学・倫理学は、原発事故の実態に沿った有効な議論を充分にしてこなかったきらいがあります。この授業を入門かつ叩き台にして原発事故について独自の考察をして行きたいという方をお待ちしております。