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最終更新日:2024年4月22日

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植民地朝鮮をエスノグラフィーする

植民地朝鮮をエスノグラフィーするー植民地という日常
 本講義は、植民地期朝鮮を市井の人々の生活世界に焦点をあて、植民地権力とはどのように日常的実践のなかで展開されるものであったのか、文化人類学の民族誌的アプローチから考える。特に、日本本土('内地')・朝鮮半島('外地’)の両地域に暮らした人々、すなわち’内地人’、在朝日本人、あるいは朝鮮人(のちの在日朝鮮人を含む)の記憶と語り等から、日本帝国下の朝鮮半島をエスノグラフィー(民族誌)的に提示し、人々の日常から見た植民地朝鮮を考察する。
 本講義の目的は、歴史事象について多様な史資料を収集し、民族誌的に記述、分析する方法論を検討することにある。また、ポスト・トゥルースの時代といわれる現代の「歴史認識」と人々の記憶・言説の問題を最後に受講者とともに考えたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21246505
GHS-KS6B01L1
植民地朝鮮をエスノグラフィーする
鈴木 文子
S2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
7/26(金)  ①オリエンテーションー植民地朝鮮をエスノグラフィー(ethnography 民族誌)するとは  ②研究史:民族誌と文化人類学・植民地研究と文化人類学・オーラルヒストリー研究  ③帝国日本をエスノグラフィーする 7/29(月)  ④~⑥地域から見た帝国日本と植民地―板祐生と帝国コレクションを中心に   事前学習(1)(2)発表、中間ディスカッション 7/30(火)  ⑦~⑨在朝日本人の植民地経験   事前学習(3) 発表、 中間ディスカッション  7/31(水)  ⑩~⑪朝鮮人の植民地経験  ⑫日本人と朝鮮人の比較  ⑬総合ディスカッション ー構造と感情  
授業の方法
7/26は、オンライン授業(3限~5限)、7/29以降は対面授業でおこなう。、7/29以降は、いずれも2限以降から3・3・4コマでおこなう。基本的には、講義形式でおこなうが、中間で受講者の発表、自叙伝等の購読、ディスカッション形式でもおこなう。 7/26に試験がある方は、録画ものちにアップしておくので、週末に視聴しておいていただきたい。
成績評価方法
発表(40%)、事前学習(20%)、リアクションペーパーとディスカッションへの参加度(30%)、最終レポート(10%)
教科書
適宜資料、レジュメをUTOLへアップあるいは、配布する。
参考書
下記以外にも、適宜紹介する。 李東勲2019『在朝日本人社会の形成ー植民地空間の変容と意識構造』明石書店 岡本達明 松崎次夫編集 1990『植民地は天国だった』(聞書水俣民衆史第5巻)草風館 梶村秀樹著作集刊行・編集委員会1992 『朝鮮史と日本人』梶村秀樹著作集第1巻 明石書店 沢井理恵 1996 『母の「京城」・私のソウル』草風館 鈴木文子2007「山陰から見た帝国日本と植民地―板裕生コレクションにみる人の移動と情報ネットワークの分析を中心に」『国立民族学博物館調査報告』69、p,p.75-116 鈴木文子2019「交錯する人と記憶ー朝鮮混住地における植民地経験」『歴史学部論集』9、p.p.43⁻67 高崎宗司2002『植民地朝鮮の日本人』岩波新書 崔吉城(編)1994 『日本植民地と文化変容 韓国・巨文島』 御茶の水書房 ホール・トンプソン(酒井順子訳)2002『記憶から歴史へ―オーラル・ヒストリーの世界』青木書店 中野耕太郎2023「ポスト・トゥルース時代の歴史認識」『歴史評論』6月号 朴沙羅 2023『記憶を語る、歴史を書くーオーラルヒストリ―と社会調査』有斐閣 広瀬怜子2019『帝国に生きた少女たちー京城第一公立高等女学校生の植民地経験』大月書店
履修上の注意
事前学習 (1)受講者の出身地等関心がある地域の市町村史(誌)において、戦前の植民地関連の記述にどのようなものがあるかを調べて、概要を記述しておいてください。該当史料がない場合には、都道府県レベルでも構わない。ただし、記載が必ずしもあるとは限らない。記載の有無を調べることが目的である。該当記述がある場合は、コピー、写真等がとれればそれらも添付する。提出先は、おってUTOL内に提示します。 (2)高校までに植民地期の朝鮮についてどのようなことを学習したか。教科書・資料集名(出版社)、内容の概要をまとめて、記述しておいてください。 (3)植民地経験に関する自叙伝等の一部資料を後日UTOLにアップしておく。ざっと目をとおしておいてください。受講者が確定次第、分担を決め、発表あるいはグループディスカッションの準備もしてもらいます。発表等は、3日目におこない、簡単なレジュメを準備してもらいます。詳細は、おってお知らせします。 (4)各自別途、例えば地元の図書館なので、朝鮮半島の植民地経験を記した自叙伝などを見つけ、そちらを発表したい場合は、事前に希望があれば申し込むこと。
その他
発表分担資料の提示および分担希望申請、決定等は、登録者決定後にUTOLの「おしらせ」で連絡します。受講者数によって、若干方法を変更することもあります。