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最終更新日:2025年4月21日

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社会・文化人類学と民族誌

社会・文化人類学と民族誌
社会・文化人類学の主要な研究手法である民族誌(エスノグラフィー)の方法について,古典的民族誌から実験的民族誌に至るまでの良質なテクストの読解と関連する社会・文化理論の批判的再検討を通じて,専門的な観点からの理解を試み,自身の研究に応用する方法を考究する。
19世紀末以降の英・仏・北米の社会・文化人類学における社会・文化理論の展開と民族誌研究の実践を,それぞれの時期を代表する古典的・模範的なテクストや実験的テクストの読解を通じて,批判的に再検討する。特に普遍性と個別特殊性,構造と行為主体性(エージェンシー),実体論と関係論,客観主義と主観主義,モダンとポストモダン,再帰性を理論的な軸として,理論的思考と民族誌の実践との相互作用を精査する。担当教員による講義と受講者のコメント・ペーパーの紹介を交互に織り交ぜる形で個別の主題に関する批判的な理解の深化を試みる。期末レポートで自身の研究への応用の仕方を検討する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21236502
GHS-KS6B01L1
社会・文化人類学と民族誌
本田 洋
A1 A2
火曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
フィールドワークと民族誌の方法が学的規範として確立されて以降の社会・文化人類学の展開について,構造とエージェンシーの関係を軸に,民族誌的記述の深化と理論的視角の洗練を交差させつつ検討する。具体的には機能主義・構造機能主義,構造主義,相互行為・社会過程論的アプローチ,文化相対主義,解釈人類学,ジェンダー人類学,実践理論ならびに近年の存在論的転換(余裕があれば)について,個別の民族誌を参照しつつ実践的な理解を試みる。詳細は開講時に説明するが,おおむね以下のようなテーマについて,それぞれ1~2回ずつかけて講義する予定である。 ・人類学と民族学,社会・文化人類学:学問としての成立と名称 ・19世紀後半~20世紀初頭の人類学/民族学:進化主義と伝播論 ・方法としての民族誌の確立:民族誌の先駆的試み,デュルケーム社会学,マリノフスキー「民族誌家の魔術」 ・クラの民族誌:マリノフスキーの民族誌叙述 ・構造機能主義:ラドクリフ=ブラウンの理論的視角,『ヌエル族』 ・レヴィ=ストロースと構造主義:構造概念,『親族の基本構造』 ・構造機能主義批判から行為中心的アプローチへ ・ヴィクター・ターナーの人類学 ・北米文化人類学の展開:ボアズの人類学,文化の相対性と文化相対主義 ・ギアツの解釈人類学:「厚い記述」,「深い遊び」 ・フェミニスト人類学からジェンダーの人類学へ ・ブルデューの実践理論 ・「ポストモダン人類学」からの展開
授業の方法
別途指定する回についてはzoomを用いオンラインのみで行ないますが,それ以外の回は対面参加を原則とし,それが難しい場合のみオンライン参加を認めます(但し届け出は必要ありません)。授業終了後にグーグル・フォームでコメント・ペーパーを提出していただき,次回冒頭でそれに対する回答やコメントを行うことで,相互性を確保します。
成績評価方法
期末レポートと平常点。
教科書
授業資料は前日夕方までにITC-LMSにアップロードします。受講前に適宜ダウンロード・プリントアウトしておいてください。
参考書
授業中に指示する。
履修上の注意
別途指定する回についてはzoomを用いオンラインのみで行ないますが,それ以外の回は対面参加を原則とし,それが難しい場合のみオンライン参加を認めます(但し届け出は必要ありません)。
その他
不明な点はなんなりと下記のメールアドレスに問い合わせてください。