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最終更新日:2024年10月18日

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グローバリゼーションの社会学:問題と調査(1)

グローバリゼーションの社会学:問題と調査
 社会学研究を取り巻く環境は、この20年ほどの間に急速に変化しました。大規模なデータベースが蓄積され、一次データを取らなくても十分意味ある知見を引き出すことができるようになりました。海外での調査が容易になり、国際的な共同研究、比較研究が多く行われるようになったばかりか、研究テーマがグローバルな拡がりをもち、各国の研究者が共同で研究に従事するスタイルが一般的になりました。研究環境だけでなく、研究のテーマも、グローバルな接点をもつものが増え、従来の研究とはカバーする領域も異なってきています。一例を挙げれば、2023年2月24日に、台湾の中央研究院社会学研究所が主催した国際シンポジウムでは、ちょうど1年前に始まったロシアによるウクライナ侵攻がどのような社会的インパクトを与えたかといった共通テーマのもと、ウクライナ、ポーランド、リトアニアといった東欧諸国と、台湾、日本、韓国といった東アジア諸国から社会学者が集まり、様々な考察がなされたのは、まさに社会学がグローバルな広がりを持っていることを証明していると言えます。
 この授業では、こうした事情を踏まえ、グローバリゼーションに関わる社会(学)的事象を一通り理解した上で、参加者独自の問題意識に基づく社会学研究の新たな地平を切り開くことを目的としています。
 既存の理論や分析枠組み、研究動向の批判的な検討、データを利用した独創的な比較分析、研究の深化のための外国語(主として英語)での報告など、授業への参加者は多くの作業を要求されることになります。その最終的な成果は、来年2月か3月に本学で開催される予定の台湾大学社会学系との合同ワークショップで報告することになります。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21234103
GHS-SC6A01L1
グローバリゼーションの社会学:問題と調査(1)
園田 茂人
S1 S2
木曜4限
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講義使用言語
日本語/英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
 1年を4つの期間にわけて作業を進めます。第1期は、グローバリゼーションを扱った社会学的研究を俯瞰する講義を行い、一通りテーマをカバーした上で理論や方法に関する基礎的な素養を身に着けます。第2期は、講師が発表してきた書籍・論文を含め、グローバリゼーションの社会学的研究を批判的に検討するとともに、どのように新しい分析・調査を計画するかをめぐって討論します。第3期は、自らの知的関心をもとに研究を深め、その研究の骨格を作ります。第4期は、そこでの知見や解釈を深め、台湾大学社会学系との合同ワークショップでの報告に向けての準備を行います。  学生諸君は、自らの知的関心に応じて研究計画を立ててほしいと思いますが、社会学を学び始めて日が浅い諸君については、教員が実施してきた/実施している研究プロジェクトに参加する形で研究計画を立ててもらうことも考えたいと思います。  社会学特殊講義Ⅷは第1期と第2期、社会学特殊講義Ⅸは第3期と第4期に、それぞれ相当します。ⅧとⅨは別科目ですが、両方を同時に履修することが望まれます。履修者の数によって第2期以降のスケジュールや活動内容が異なるので、授業が始まってから第2期以降の具体的な活動を決めます。以下の予定は、あくまで予定であることを念頭に置いてください。 S1・S2 (1)4月6日  ガイダンス、自己紹介など (Zoom) (2)4月13日  講義 グローバリゼーションの社会学(1):理論と関心 (3)4月20日  講義 グローバリゼーションの社会学(2):経営と労働 (4)5月11日  講義 グローバリゼーションの社会学(3):移民と地域社会 (5)5月18日  講義 グローバリゼーションの社会学(4):文化変容 (6)5月25日  講義 グローバリゼーションの社会学(5):国際関係 (7)6月8日  学生報告 教員の作品を批判的に検討する(1) (8)6月15日  学生報告 教員の作品を批判的に検討する(2) (9)6月22日  学生報告 教員の作品を批判的に検討する(3) (10)6月29日 講義 研究のプラニングをする:申請書の書き方 (11)7月6日  学生報告 自らの研究計画を発表する(1)  (12)7月13日 学生報告 自らの研究計画を発表する(2) A1・A2 (1)10月5日   学生報告 研究成果の中間報告(1) (2)10月12日 学生報告 研究成果の中間報告(2) (3)10月19日 講義 量的データを利用した研究事例(1) (4)10月26日  講義 量的データを利用した研究事例(2) (5)11月 2日 学生報告 研究成果の中間報告(3) (6)11月 9日  学生報告 研究成果の中間報告(4) (7)11月16日 講義 質的データを利用した研究事例(3) (8)11月30日  講義 質的データを利用した研究事例(4) (9)12月7日  学生報告 研究成果の中間報告(5) (10)12月14日 学生報告 研究成果の中間報告(6) (11)12月21日 講義 英語による口頭報告のポイント (12)1月4月  最終報告リハーサル(1) (13)1月11日  最終報告リハーサル(2)
授業の方法
 講義と演習の併用。一方的に講義を聞いても、そこで学んだ知識を応用することが難しいので、講師は絶えず学生に問いかけをし、学生はこれに答え、考えることで社会学の基礎と応用を学びます。同時に、学生自身の問いとデータを持ち寄り、みずから会学的実践を行うことで、その基礎的な知識を援用する方法を学びます。
成績評価方法
平常点(授業への出席、討論、提出物など)と最終成果(英語による口頭報告と論文/PPTの提出)を加味し、総合的に評価します。
教科書
特にありません。授業用に読んできてもらいたい文献は、Dropboxに収録しておきます
参考書
特にありません。授業用に読んできてもらいたい文献は、Dropboxに収録しておきます
履修上の注意
履修者とはDropboxで各種資料を共有し、授業を進めていきます。 https://www.dropbox.com/*****  履修者には、Dropboxで資料が共有できるよう電子メールを通じて招待します。  S1の最初の講義はオンラインで行います。その後は対面での授業を計画していますが、履修者が多い場合には、教室変更があり得ます。また、特に講義形式のものは、コロナ禍の状況次第ではオンラインに切り替える可能性があります。Sタームで利用するZoomのリンク情報は以下の通りです。 https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/***** ミーティングID: **********